簿記3級ネット試験に受からない人必見!3つの原因やCBT試験のコツと対策【難しい】

簿記3級のネット試験はCBT(Computer Based Testing)方式というスタイルでおこなわれ、受験者はコンピュータに表示された問題を、マウスやキーボードを使用して回答していきます。

紙や鉛筆を使って解答していく従来の統一試験(紙の試験)に比べて、問題を解くスタイルが大きく変わったため、きちんと対策をしていないと本試験で本来の実力を発揮するのは難しいでしょう。

パソコンに慣れていない人、試験対策が不十分だった人、ネット試験のルールを事前に確認していなかった人、様々な理由で簿記3級の受験に失敗してしまうことがあります。

ここでは、簿記3級のネット試験に受からない原因や、そのための対策について紹介します。

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簿記3級ネット試験(CBT方式)に受からない3つの原因

はじめに、ネット試験に受からない原因について見ていきましょう。

原因1:簿記3級自体の試験対策が不十分

そもそも論にはなりますが、パソコンの操作に慣れている人でも、試験対策の準備が不十分である場合、合格を勝ち取るのは難しいでしょう。

いくらキーボードが早く打てても、マウスの操作に慣れていても、それだけで試験に受かる訳ではありません。

特に簿記の試験は「仕訳」などの基本的な作業ができなければ、ほとんどの問題が解けません。

他にも、各勘定科目の意味や特徴についてきちんと把握しておきましょう。

なお、既にテキストを一周しているのなら、もっとも効率的な試験対策は、問題演習です。

とにかく問題を解けば解くほど、みるみるうちに自信と知識がつき、問題をスラスラと解けるようになります。

簿記検定では、2020年ごろから過去問の公開・配布を禁止しているので、市販の問題集を購入して問題を解きまくるのがセオリー。

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原因2:簿記3級ネット試験のルールの確認不足

統一試験と異なり、ネット試験にはネット試験のルールや決まりがあります。

例えば、ネット試験の大きな特徴として、全ての解答をパソコンに入力する必要があります。

試験当日は、計算用紙が配布されますが、用紙にいくら正しい解答を記入しても点数にはなりません。

また、試験問題自体はすべてパソコンの画面に表示されるため、問題文に直接書き込んでの計算もできません。

これらネット試験のルールは日本商工会議所のHPでも事前に調べられますので、試験当日に慌てることの無いよう試験概要をきちんと調べてから試験に臨みましょう。

参考:日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験について | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

原因3:パソコン操作に慣れておらず難しいと感じる

ネット試験という名称からも分かる通り、基本的なパソコンの操作に慣れていないと制限時間内に問題を解き切るのは難しいです。

日常的にスマートフォンを操作している人でも、マウスやキーボードを使用するパソコンの操作には慣れていないという人は結構います。

簿記3級のネット試験は60分以内に、大問を3つ解かなければなりません。

パソコンの操作で戸惑っていると、それだけで大きく時間をロスしてしまいます。

ネット試験の対策やコツ①:パソコンでスムーズに入力できるまで練習を重ねる

簿記3級のネット試験では、パソコンの操作が必須のため、スムーズに入力できるよう事前に練習を重ねておきましょう。

パソコンの基本的な操作の覚える

簿記3級ネット試験では、受験生がパソコンの基本的な操作ができることを前提としています。

特にマウスの操作、キーボードを使っての数字の入力には慣れておいた方がいいでしょう。

他に、最低限知っておいた方がいいパソコン関連の用語として、「ログイン」、「コピー&ペースト」、「テンキー」、「caps lock」、等の言葉は把握しておくべきです。

なぜなら、このような基本的なパソコン関連の知識・操作などの説明は、簿記3級ネット試験では一切されません。

試験ではスマホの操作も禁止されていますので、パソコンの操作の仕方をその場で調べることは不可能。

もし、ここに挙げた用語の意味が分からない場合は今すぐ検索して意味を調べてみましょう。

計算した内容を、パソコンに入力する練習をする

簿記3級の試験では、電卓や計算用紙を使用して紙に書いた計算結果をパソコンに入力するための作業が発生します。

そのため、紙を見ながら画面に入力するための時間を必ず確保しなければなりません。

手書きでの計算には慣れている人でも、用紙を見ながらパソコンに素早く入力するという作業に慣れていない人もいるでしょう。

ただでさえ、短い試験時間の中で問題を解き切らなければならないため、焦っていると自分が書いた数字を読み間違えてしまう可能性も高いです。

普段から正確にキーボードを打てるように練習をしておきましょう。

事前にオンラインの模擬試験を受けてみる

簿記3級ネット試験の対策として、事前にオンラインの模擬試験を受けてみるという方法があります。

本試験と同じ試験範囲、同じ制限時間が設定されており、インターネットが繋がる環境であれば、自宅で本試験と同じスタイルで問題を解くことが可能。

たとえば、簿記試験の対策で有名なクレアールのサイトでは、ネット試験に対応した簿記3級のパックがあります。

さらに、3級の答案練習には、本試験さながらの模擬試験や予想問題が含まれています。

ぶっつけ本番で試験に臨むのではなく、事前にネット試験と同じスタイルで練習をしておけば、本試験当日も緊張することなく試験に臨めるでしょう。

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ネット試験の対策やコツ②:テキストや問題集も使って簿記3級試験の対策をおこなう

ここまで、ネット試験の特徴であるパソコンの操作をメインに記してきました。

ですが、いくらパソコンの操作に長けていたとしても、そもそもの試験対策が不十分な場合、簿記3級の試験に合格することはできません。

そこで、ネット試験に臨む前に絶対にやるべき3つの対策についてご紹介します。

過去問を解いて傾向を把握する

簿記試験の最も効果的な対策は過去問を何回も解いて、問題傾向を把握するという点です。

テキストを読み込むのも大事ですが、それ以上に手を動かして簿記独特の癖やルールを身体に染み込ませると、徐々に問題も解けるようになるでしょう。

特に簿記3級の試験は、60分以内に第1問から第3問までを解く形式になっていますので、迅速かつ正確に問題を解いていかなければなりません。

参考までにどのような問題が出題されるかを簡単に見てみましょう。

  • 第1問 仕訳問題(45点)
  • 第2問 勘定記入問題(20点)
  • 第3問 決算整理問題(35点)

ざっくりと、このような問題が出題される傾向にあります。

特に第1問の仕訳問題については100点満点中45点分の配点があり、第1問に全問正解すれば、半分近く点数を稼げますね。

簿記3級の合格ラインは70点以上ですので、あと第2問と第3問で25点以上を取れれば、合格圏内に入れます。

なお現在では、簿記検定の運営する商工会議所により、過去問の配布、持ち帰り、転載が禁止され、最新の過去問を入手できなくなりました。

ただ、過去問でなく問題集でも、問題の形式は本番と同じであるため、試験対策が十分に可能です。

そして、無料で簿記3級の問題を手に入れるなら、CPA会計学院の資料請求をするのがオススメです。

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仕訳など、基本的な簿記のルールを理解する

さきほども述べたように、簿記3級の試験では仕訳ができるか否かによって、合否を左右すると言っても過言ではありません。

紙の統一試験を受けるにせよ、ネット試験を受けるにせよ、仕訳の技術は必ずマスターする必要があります。

仕訳が苦手という場合は、基本のテキストでもう一度勉強し直し、仕訳問題に特化した問題を何度も繰り返し解くと良いでしょう。

損益計算書や貸借対照表を作成できるようにする

第1問の次に配点が高いのは第3問となります。

特に、この第3問では損益計算書や貸借対照表を作成するための、決算整理の作業をおこなう必要があります。

いわゆる簿記3級の総合問題となっており、この第3問を解けるかどうかが正念場。

ただし、そのためには基本的な仕訳ができるのはもちろんのこと、簿記全体の流れをきちんと把握したうえで問題を解く必要があります。

さらに、この第3問は慣れるまで問題を解くのに物凄く時間がかかるため、試験直前の対策では間に合わないかも知れません。

できれば、スケジュールに余裕を持って第3問の対策をおこなっておきましょう。

ネット試験の対策やコツ③:ネット試験のルールを再確認しておく

最後にネット試験のルールについての説明です。

いくら試験対策をバッチリとおこなって、パソコンの操作ができたとしても、ネット試験のルールを知らなかったために不合格となってしまっては、もったいなさすぎます。

こちらも事前にルールを再確認しておきましょう。

問題の難易度に応じて時間配分を考える

ネット試験は紙の統一試験に比べて比較的出題される問題が安定していると言われています。

ただし、同じ問題でも人によって得意不得意がありますので、問題の難易度に応じて時間配分を考えるのが得策です。

特に、第1問から第3問を制限時間60分以内に解ききるためには、どの順番で解いていくかをその場で判断しなければなりません。

一般的には、配点の高い、第1問、第3問、第2問、の順番に解いていくのがセオリーと言われています。

ですが、必ずしも難易度がこの順番通りになっているとは限りません。

試験当日は自分が得意で解きやすいところから解いていき、60分の制限時間内にすべての問題に解答できるようにしておくと良いでしょう。

当日は貸出ボールペンのみしか使用できない

もう一つ、意外とあなどれないネット試験のルールとして、自分の筆記用具が使用できないという点です。

普通は、自分の筆箱を持参して、使い慣れているペンを使用して試験に臨むことが多いはずです。

ですが、簿記3級のネット試験ではそうはいきません。

日本商工会議所の公式HPにも記載があります。

試験会場がA4サイズの紙2枚、筆記具(ボールペン)を用意・配布いたします(受験者様が用意されたノート類等は持込不可)。使用された計算・メモ用紙は試験会場の試験委員が回収します(受験者様が持ち帰ることはできません)。

日商簿記検定試験(2級・3級)ネット試験について | 商工会議所の検定試験

試験当日になって慌てることのないよう、どんな筆記用具(ボールペン)が渡されても、スムーズに問題を解けるようにしておきましょう。

電卓の持ち込みはOK

簿記3級のネット試験では、パソコンの計算機能を使用することができません。

その代わり、電卓の持ち込みはOKとなっていますが、特殊な機能のあるものは不可。

以下、日本商工会議所のHPに記載してある注意事項を抜粋します。

電卓は、計算機能(四則演算)のみのものに限り、例えば、以下の機能があるものは持ち込みできません。

  • 印刷(出力)機能
  • メロディー(音の出る)機能
  • プログラム機能(例:関数電卓等の多機能な電卓、売価計算・原価計算等の公式の記憶機能がある電卓)
  • 辞書機能(文字入力を含む)

(注)ただし、次のような機能は、プログラム機能に該当しないものとして、試験会場での使用を可とします。日数計算、時間計算、換算、税計算、検算 (音の出ないものに限る)

簿記 試験科目・注意事項 | 商工会議所の検定試験

電卓をこれから用意するという方は、上記の点に注意して電卓を選びましょう。

簿記3級のネット試験(CBT方式)に合格するために必要なこと

ここまで見てきたように、簿記3級のネット試験に合格するためには、以下3つの対策を万全におこなう必要があります。

  • パソコンの操作に慣れる
  • そもそもの試験対策を充分におこなう
  • ネット試験のルールを事前に把握しておく

いずれの要素が欠けても、簿記3級ネット試験に合格するのは困難です。

本試験当日までに、これらの対策はしっかりとおこないましょう。

また、ネット試験は自宅で受験できるわけではなく、指定された会場へ赴いて、試験会場のパソコンを操作する必要があります。

試験当日は余裕を持って家を出発し、少し早めに会場に着くくらいの余裕を持っておけば、慌てることなく本来の実力を発揮できるでしょう。

しっかりと対策を練って、簿記3級のネット試験を突破しましょう!

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