日商簿記3級と2級の違いは?簿記初心者が挑戦すべき級を解説

日商簿記、1級は超難関みたいだし、3級は入門編だし、とりあえず真ん中の2級をやればいいんだよね?

キャリアアップのために日商簿記を勉強したいけど、2級と3級ってそんなに違うの?

キャリアアップのためのスキル強化として日商簿記検定への挑戦を考えた時、どれに挑戦すればよいか迷いますよね。

簿記初心者が日商簿記検定に挑戦するならば、3級からの挑戦がベストです。

なぜなら、日商簿記3級は、2級と比べて短時間で合格できる可能性が高く、企業からも相応に評価してもらえるからです。

この記事では、キャリアアップを目指す簿記初心者の視点から以下の2点をお伝えします。

  • 簿記初心者が挑戦すべきは日商簿記3級である3つの理由
  • 日商簿記3級がキャリアアップに役立つ3つの理由

私もIT系企業で営業をしつつ、キャリアアップを目指して、簿記完全素人から日商簿記に挑戦しました。

3級と2級ともに合格経験やその後の体験から、日商簿記3級の有効性を肌で感じています。

この記事を読み終わる頃には、日商簿記3級と2級の違いがわかります。

そして、キャリアアップを目指す簿記初心者として目指すべき日商簿記のレベルが明確になりますよ。

簿記3級講座の比較表

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簿記初心者が挑戦すべきは日商簿記3級である3つの理由

簿記初心者が挑戦すべきは日商簿記3級である3つの理由

簿記初心者の社会人が日商簿記検定に挑戦をするならば、3級からの挑戦をおすすめします。

2級から挑戦することは現実的でないからです。

現実的でないと考える理由は以下の3つ。

  • 難易度の違い
  • 試験範囲の広さの違い
  • 必要な勉強時間の違い

3つの違いを理解できれば、自然と最初に挑戦すべきは日商簿記3級に絞られます。

難易度の違い

日商簿記3級は2級に比べて、合格する可能性の高い検定です。

日商簿記3級の平均合格率は2級の1.4倍以上、合格者数は3倍以上だからです。

2020年から2022年までの日商簿記3級と2級の合格者情報は以下の通り。

日商簿記3級合格者情報日商簿記2級
43%平均合格率30%
332,808人累計合格者数117,294人
参考:商工会議所の検定試験 簿記 受験者データ

日商簿記3級・2級はいずれも70点以上の獲得が合格の条件です。

上位の特定の割合の人数を合格させる試験ではないため、平均合格率は70点以上を獲得しやすいかの目安と言えます。

簿記初心者が日商簿記検定の合格を第一に考えるならば、2級に比べて合格率の高い3級から挑戦することが適切であることは明らかですね。

試験範囲の広さの違い

日商簿記3級は試験対策が講じやすいのが特徴です。

3級は2級に比べて出題範囲が絞られているからです。

出題範囲を整理すると以下の通り。

試験科目日商簿記3級日商簿記2級
商業簿記
3級の内容の詳細版
+本支店会計+連結会計
工業簿記なし

日商簿記2級は3級と比べると範囲が広く、かつ、3級の商業簿記を深堀りした内容が出題されます。

それゆえ、日商簿記2級に合格するためには、3級の勉強に加えて2級の勉強が不可欠です。

実際、日商簿記3級合格から数ヶ月後に2級の勉強を始めた私も、3級の理解があったからこそ2級の内容についていくことができました。

長時間の勉強時間を自由に確保できたり、勉強が好きで仕方ない人以外には、日商簿記2級から挑戦することはおすすめできません。

初めて簿記に触れる簿記初心者は日商簿記3級の勉強から取り掛かり、簿記の知識の基礎づくりからはじめましょう。

必要な勉強時間の違い

日商簿記3級の必要な勉強時間は日商簿記2級の半分程度です。

日商簿記2級は3級でも問われる商業簿記に加え、工業簿記の準備も必要だからです。

私の経験を踏まえ、日商簿記3級と2級で合格するために必要な勉強時間の目安は以下の通り。

日商簿記日商簿記3級日商簿記2級
商業簿記100時間100時間
工業簿記なし100時間
合計100時間200時間

私は日商簿記3級に合格してから、2級の勉強に取り掛かりました。

しかし、商業簿記の準備時間は3級と同じくらいの時間がかかりました。

なぜなら、2級は商業簿記は3級の内容に加えて新しい出題範囲があることから商業簿記の勉強し直しになるからです。

さらに、2級から登場する工業簿記はイチから学ぶ範囲となります。

そのため、結局、3級における商業簿記と同様に時間がかかりました。

その結果、日商簿記2級合格に要した勉強時間は、ざっくり日商簿記3級の倍の200時間です。

もし、日商簿記2級から取り掛かった場合、3級で問われる商業簿記の内容を勉強しつつ、2級の商業簿記の範囲も勉強する必要があります。

そうなると、日商簿記3級から挑戦した場合と比較して、人によっては2倍以上の勉強時間が必要になるでしょう。

しかし、社会人の勉強時間は1日1時間でも精一杯なのが現状。

参考:1週間のおおよその勉強時間

そのため、日商簿記3級ならば、1日1時間の勉強を約3ヶ月続けると、必要な勉強時間の100時間)に到達可能です。

と考えると、日商簿記3級を選択するのは、現実的な選択ですよね。

ここまでが、難易度・範囲の広さ・勉強時間の3つ観点での日商簿記3級と2級の比較と、3級からの挑戦がおすすめである理由の解説でした。

日商簿記3級がキャリアアップに役立つ3つの理由

日商簿記3級がキャリアアップに役立つ3つの理由

日商簿記3級検定試験はキャリアアップに有効な資格検定です。

その理由は3つあります。

  • 企業もビジネスパーソンも認める検定
  • ビジネスでの数字理解力が向上
  • 合格に至った行動力が高評価

重要なポイントは、日商簿記3級への挑戦で得られるのは簿記知識だけでないということです。

企業もビジネスパーソンも認める検定

日商簿記検定は、ビジネスパーソンに高く支持され続けている資格検定です。

役立つ資格・検定調査で、過去7年間必ずベスト3以内にランクインしていることがその証拠です。

ビジネスパーソンを対象に役立つ資格・検定のアンケート調査における日商簿記検定の順位は以下の通り。

調査年2016201720182019202020212022
順位1123111
参考:就職に役立つ資格・検定ランキングTOP30 2016年版2017年版2018年版2019年版2021年版2022年版2023年版

7年間も3位以上であり続けることは、日商簿記検定はブームにより一時的に人気上昇した検定ではない、ということですね。

そのため日商簿記合格者と分かれば、周りの人はその人のスキルや仕事への意欲について、聞かずとも容易に想像できます。

確かに、日商簿記3級の合格率は40%強で、2級の30%程度と比べると確かに受かりやすい検定と見られる可能性は否めません。

しかし、年間合格者数は日本の生産年齢人口(15〜64歳の人口)、約7,400万人のわずか0.15%。

この数字からすると、3級といえども、合格者は希少性の高い人材であることは間違いありませんよね。

キャリアアップを目指す上で、日商簿記3級は企業もビジネスパーソンも認める、挑戦して無駄のない検定です。

ビジネスでの数字理解力が向上

簿記を理解できると、会計知識に加え、財務諸表の読解力や分析力が身につきます

簿記は、企業活動におけるお金の流れを計算・記録・整理する技能だからです。

例えば、日商簿記3級で得られる簿記の知識レベルは以下の通り。

基本的な商業簿記を修得し、小規模企業における企業活動や会計実務を踏まえ、経理関連書類の適切な処理を行うために求められるレベル

引用:商工会議所の検定試験 簿記3級のレベル

要するに、企業活動で発生する基礎的な一連のお金の流れを理解できるようになるのが日商簿記3級です。

日商簿記3級では、財務諸表で頻出の勘定科目を使ってお金の流れを学ぶためですね。

私も日商簿記3級を勉強し始めてから財務諸表を見ると、ざっくりと企業のお金の流れを想像できるようになりました。

個人事業主にせよ、会社員にせよ、ビジネスに携わる人は簿記を知って損はありません。

ビジネスでは数字の理解度が仕事の成果に影響することが多いため、日商簿記3級への挑戦はキャリアアップに有効です。

合格に至った行動力が高評価

簿記の入門編とされる日商簿記3級の合格者でも、企業からすると魅力的な人材です。

日商簿記3級合格者は希少な存在であるためです。

改めて、日商簿記3級合格者の希少性を確認しましょう。

2022年までの過去3年間の日商簿記3級の年間平均合格者数はおよそ11万人。

生産年齢人口(15歳から64歳の人口)がおよそ7,400万人ですから、1年間に日商簿記3級に合格する人は生産年齢人口のわずか0.15%。

日商簿記3級は入門編と言いつつも、合格者はレアな人材ということですね。

参考:商工会議所の検定試験 簿記 受験者データ

参考:総務省 令和4年度 情報通信白書 生産年齢人口の減少

実際、私も日商簿記3級合格後に転職活動をした際、半分以上の確率で日商簿記3級に関する質問をされました。

面接官に質問の背景を確認したところ、「簿記知識以上に、1,000人に1人の難関を突破した行動力を評価しているから」という回答。

意外な回答でしたが、日商簿記3級でも十分評価されることを実感した瞬間でした。

なお、日商簿記2級合格後にも転職活動をしましたが、2級だから高く評価されたという実感はあまりありませんでした。

経理などの簿記スキルが主となる職種では、日商簿記3級合格だけでは評価されないことはあるでしょう。

しかし、それ以外の職種では、日商簿記3級合格者は希少な人材として評価され、キャリアアップのチャンスを拡大できますよ!

キャリアアップを目指すなら、日商簿記3級からの挑戦がおすすめ

キャリアアップを目指すなら、日商簿記3級からの挑戦がおすすめ

この記事では簿記初心者が日商簿記3級から挑戦すべき理由と、日商簿記3級が今後のビジネスキャリアに役立つ理由を解説しました。

  • 日商簿記3級の受かりやすさは2級の1.4倍
  • 短期間での日商簿記検定合格を目指すならば3級の一択
  • 日商簿記3級でも十分にキャリアアップに役立つ

簿記初心者がキャリアアップのために日商簿記検定への挑戦を考えるならば、3級からの挑戦がおすすめです。

3級は2級に比べて、高確率で短期間に合格しうる資格検定だからです。

食事処で「並、上、特上」と3つのランクがあると、無難に真ん中の「上」を選んでしまう人も多いのではないでしょうか。

日商簿記も「3級、2級、1級」と3つのランクがありますが、「無難に2級を」の発想は決しておすすめできません。

簿記初心者は3級から挑戦し、更に幅広く・深い簿記の知識がキャリアアップに不可欠と判断できたら、3級取得後に2級に挑戦しましょう。

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