簿記かFPの資格を取るならどっち?両者の違いやどっちが先かを解説

簿記とFPの資格、取るならどっち!?両者の違いについて解説

お金に関する資格を取ろうと調べると、まずはじめに簿記とFP(ファイナンシャルプランナー)の2つの資格が目に入ってきます。

簿記もFPも何となく名前くらいは聞いたことがある人も多いでしょう。

ですが、実際にどんな試験がおこなわれて、どんなことに役立つのかイマイチはっきりしないという人も多いかと思います。

そこで、今回は簿記とFPのそれぞれの資格について解説。

もし取得するならどちらの資格の方がオススメかについても分析します。

両者の資格の違いを知って、自分が目指す目標に近い方の資格をゲットしちゃいましょう!

なお、結論からお伝えすると両者に大きな違いは無いので、あなたの興味が強いほうから始めるのがオススメです。

興味が持てるかどうかを知るには、実際の動画講義を見たり、テキストを読んだりするのが早いです。

4大公認会計士予備校のひとつ「CPA会計学院」では、無料の資料請求をすると、簿記3級の動画講義にテキスト、問題集がもらえるキャンペーンを実施中です。

下記からフォームに入力し、届いたメールにあるリンクから、動画講義やPDF資料を受け取れます。

▶︎無料の資料請求をする

なお公認会計士は、年収3000万円も目指せる魅力的な職業なので、その合格体験記を読むだけでも楽しめました。

簿記3級講座の比較表

CPAスタディングクレアール
料金0円3,850円16,000円
割引×合格でアマギフ500円資料請求で9,600円
誰向け会計士に興味がある方スマホ学習派初心者
質問×1,100円/回
特徴資料請求で動画/教材/問題集が無料倍速スマホ動画合格範囲の効率学習
実績×年間合格千人超×
-資料請求公式サイト資料請求

簿記とFPはどっちが先?取る順番は?同時並行は可能?

簿記とFPはどっちから取るべき?同時並行は可能?

簿記やFPの資格はどちらもお金や会計に関する資格ということもあり、どちらを先に取ればいいか迷う人もいるでしょう。

結論からお伝えするとどちらの資格が先でも構いません。

初見だと似たような資格であるという印象を持たれる人が多いと思いますが、基本的には以下のように区別しておけば問題ありません。

  • 簿記=一般企業など企業会計の管理がメイン
  • FP=家庭など個人会計の管理がメイン

上記内容を見てもらえばわかる通り、メインで取り扱う母体がそもそも違いますので、どちらから先に勉強してもOK。

もし、どちらの資格から先に取得すればいいか迷ったら、下記を参考にしてみてください。

簿記を先に取るべき人FPを先に取るべき人
・世間一般的に評価されやすい資格から取りたい人
・仕事にすぐに活かせる知識を身につけたい人
・就活や転職の予定がある人
・まずは早く合格して自身をつけたい人
・受験資格が必要なFP2級以降の取得も目指している人
・自身や家族の資産形成に関心が強い人

なお、同時に勉強するとなると、それなりに時間は掛かりますし、どちらも中途半端になってしまうのでオススメしません。

ざっくり、簿記とFPの資格の違いについて確認

ざっくり、簿記とFPの違いについて確認

はじめに簿記とFPの違いについて、簡単に確認しておきましょう。

ざっくりと内容を確認をしたうえで、それぞれの資格について具体的に見ていく方がイメージしやすいと思いますので。

簿記検定とはどのような資格か

簿記については、日本商工会議所のホームページでは以下のように記載があります。

簿記は、企業規模の大小や業種、業態を問わずに、日々の経営活動を記録・計算・整理して、経営成績と財政状態を明らかにする技能です。

引用:簿記 簿記とは | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

ざっくりいえば、、主に法人を対象にした学習内容であることが分かります。

FP(ファイナンシャル・プランナー)とはどのような資格か

FPについても見ていきましょう。

日本FP協会のホームページを見てみると、FPは以下のように定義されています。

人生の夢や目標をかなえるために総合的な資金計画を立て、経済的な側面から実現に導く方法を「ファイナンシャル・プランニング」といいます。ファイナンシャル・プランニングには、家計にかかわる金融、税制、不動産、住宅ローン、保険、教育資金、年金制度など幅広い知識が必要になります。これらの知識を備え、相談者の夢や目標がかなうように一緒に考え、サポートする専門家が、FP(ファイナンシャル・プランナー)です。

引用:ファイナンシャル・プランナー(FP)とは | 日本FP協会 (jafp.or.jp)

上記内容から、FPの方は主に個人を対象にした学習内容であることが分かります。

簿記とFPの試験制度の違いについて

簿記とFPの試験制度の違いについて

次にそれぞれの試験制度の違いについて見ていきましょう。

簿記検定試験の概要

ひと口に簿記試験と言っても、簿記の試験には以下の3種類があります。

  • 日商簿記
  • 全経簿記
  • 全商簿記

それぞれの試験についての詳細な説明はここでは割愛しますが、簡単にお伝えすると、試験を運営している組織が異なります。

一般的には簿記の試験と言ったら「日商簿記」を指すことが多いため、ここでは日商簿記についての試験制度をもとに話を進めていきます。

もし、それぞれの簿記試験について詳しく知りたい方は、下記をご参照ください。

参考:簿記 | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

参考:公益社団法人 全国経理教育協会 ZENKEI 簿記能力検定

参考:簿記実務検定試験|検定試験|全国商業高等学校協会 (zensho.or.jp)

日商簿記試験には3級から1級までの試験があり、難易度や試験範囲が異なります。

ちなみに、3級と2級については、紙の統一試験だけでなく、ネット試験による受験にも対応しています。

勉強する内容としては、簿記3級が小規模株式会社、簿記2級が中規模株式会社、簿記1級が大規模格式会社と認識しておくとイメージしやすいでしょう。

FP技能検定試験の概要

ひと口にFPと言っても、FP資格には以下の2種類があります。

ひとつは国家資格である「FP技能士」、もうひとつは民間資格である「AFP」「CFP」

難易度としては、AFPが2級FP技能士と、CFPが1級FP技能士と同水準と言われていますが、FP技能士と違い、AFP、CFPには資格の有効期限があります。

国家資格民間資格
1級FP技能士CFP
2級FP技能士AFP
3級FP技能士

「まずは資格が欲しい」、「履歴書などの資格欄に資格を書きたい」という人が多いと思いますので、ここでは有効期限の無いFP技能士の資格に絞って解説。

FP技能士の資格であれば、一度合格したら資格は生涯有効となります。

ちなみに、FP(ファイナンシャルプランナー)試験は「日本FP協会」と「金融財政事情研究会(きんざい)」の2団体が実施するものがあります。

どちらの団体の試験を受けてもFP技能士の資格は得られますので、制度の特徴や自分の得意不得意分野にあわせて、選ぶようにしましょう。

ここでは2つの団体の違いについても、簡単に触れておきます。

日本FP協会

日本FP協会についての説明は以下の通り。

日本FP協会は、ファイナンシャル・プランニングの普及啓発とファイナンシャル・プランナーの養成などを通じて、国民生活の向上と日本経済の発展に貢献することを目的とした金融経済教育の分野で活動するNPO法人です。 パーソナルファイナンス教育活動の一環として、主に高等学校にFP(ファイナンシャル・プランナー)を派遣し、授業を行っています。

引用:NPO法人 日本FP協会:学校と地域でつくる学びの未来 (mext.go.jp)

公式サイトに、活動内容を簡潔にまとめてある図表を見つけましたので、こちらも参考までに掲載しておきます。

もし、もっと詳しい活動内容について知りたい方は、公式ホームページも参照してみて下さい。

金融財政事情研究会

金融財政事情研究会についての説明は、以下の通り。

金融財政政策および金融機関経営に関する情報の収集・発信、調査研究と経済金融知識の普及・啓蒙を目的として1950年(昭和25年)6月、大蔵省所管の社団法人として創立されました。2011年4月、一般社団法人に移行し、元財務省、元日本銀行等の幹部、金融団体トップ、学識経験者等の理事構成のもと、「金融ナレッジ・ソリューション・ファーム」としての機能を発揮、主に以下の事業を展開しております。

  1. 「週刊 金融財政事情」「金融法務事情」「月刊 消費者信用」等の定期刊行誌の発行
  2. 「金曜例会」「地方金融懇談会」等の定例会の開催
  3. 金融経済・法務、金融機関経営に関する実務書の刊行
  4. 金融業務に関する研修講座・セミナー・講習会等による教育・研修
  5. 厚生労働大臣指定試験機関として「ファイナンシャル・プランニング(FP)技能検定」、「金融窓口サービス技能検定」(国家資格)の実施
  6. 金融実務に関する能力検定の実施
  7. 金融・財政に関する調査研究および国際協力事業等
  8. ファイナンシャル・プランニング、確定拠出年金(DC)など、金融・年金・税務・資産運用等に関する知識の啓蒙等
引用:会社概要 | 一般社団法人金融財政事情研究会 (kinzai.jp)

他にも、公式ホームページには事業内容等について詳しく記載がありますので、そちらも参照してみてください。

簿記とFPの難易度・合格率の違いについて

簿記とFPの難易度・合格率の違いについて

ここからは簿記とFPの難易度や合格率の違いなどを見ていきましょう。

簿記の合格率について

まずは、全体の難易度のイメージをつかむために、こちらの表をご覧ください。

簿記3級(ネット試験)の合格率

期間合格率
2023年4月~2023年9月39.0%
2022年4月~2023年3月41.20%
2021年4月~2022年3月41.00%
2020年12月~2021年3月41.00%
引用:簿記 2級・3級受験者データ(ネット試験) | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

簿記3級の合格率は、おおよそ40%です。

簿記2級(ネット試験)の合格率

期間合格率
2023年4月~2023年9月37.0%
2022年4月~2023年3月37.1%
2021年4月~2022年3月38.1%
2020年12月~2021年3月46.6%
引用:簿記 2級・3級受験者データ(ネット試験) | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

簿記2級の合格率は、おおよそ40%弱です。

簿記1級(統一試験)の合格率

合格率
164(2023.6.11)12.5%
162(2022.11.20)10.40%
161(2022.6.12)10.1%
159(2021.11.21)10.2%
引用:簿記 1級受験者データ(統一試験) | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

簿記1級の合格率は、おおよそ10%です。

なお、3級と2級の簿記試験には紙による「統一試験」と会場のパソコンで受験する「ネット試験」の2つの受験方式があります。

近年ではネット試験が主流になってきている点や、合格率が安定している点を踏まえて、ネット試験の合格率をベースに見ています。

ちなみに、簿記1級の試験については、紙の「統一試験」のみ。

この表を見てみると、3級から1級までの、どの等級も半分以上の人が不合格となるため、一筋縄では合格できないというのが分かりますね。

FPの合格率

FPの試験については、日本FP協会と金融財政事情研究会の2つの団体の試験がありますので、こちらは1つずつ等級別に見ていきます。

ちなみに、FPの試験には「学科」と「実技」の2種類の試験が課されます。

2つの試験内容の違いについては、以下の通り。

「学科」では、暮らしとお金に関する法律や制度の仕組みの基本的な事項や要件を問われたり、それらをめぐる最新の動向も出題されたりします。いわば「知識を正しく身についているか」について審査されることになります。

引用:FP(ファイナンシャルプランナー)の試験制度・合格率・学習時間は?|FP(ファイナンシャルプランナー)|資格の学校TAC[タック] (tac-school.co.jp)

「実技」では、学科で身についている知識を実例に即して運用できるかを試されます。事例(ストーリー)を前提として具体的な税額を計算させるなど、実務に近い、より実践的な知識を問われることになります。いわば「知識を正しく理解しているか」を審査されることになります。

引用:FP(ファイナンシャルプランナー)の試験制度・合格率・学習時間は?|FP(ファイナンシャルプランナー)|資格の学校TAC[タック] (tac-school.co.jp)

それでは、実際の難易度や合格率について見ていきましょう。

FP3級の合格率

FP3級のそれぞれの合格率は以下の通り。

FP協会学科合格率実技合格率
2023年9月74.78%77.67%
2023年5月88.25%86.83%
2023年1月85.25%88.34%
2022年9月80.78%84.44%
2022年5月83.37%90.33%
2022年1月87.01%90.75%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)
きんざい学科合格率実技合格率
2023年9月62.29%57.87%
2023年5月54.13%59.80%
2023年1月56.00%50.95%
2022年9月43.41%49.46%
2022年5月83.37%52.22%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)

FP3級の合格率は、FP協会が学科・実技ともに平均して80%、きんざいは60%

ちなみに、合格率に差が開いている理由は一般的に以下のような理由があります。

きんざいの場合、団体での申し込みが多く、本人の希望ではなく受験するなど、モチベーションの低い受験者も多いため、全体的に合格率が低くなっているというのが通説です。

引用:FP2級の合格率・難易度は?合格率の推移と勉強時間、3級との違いを解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)

FP2級の合格率

FP2級のそれぞれの合格率は以下の通り。

FP協会学科合格率実技合格率
2023年9月53.54%52.02%
2023年5月48.82%58.61%
2023年1月56.12%59.53%
2022年9月42.16%56.55%
2022年5月49.20%62.11%
2022年1月41.51%56.33%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)
きんざい学科合格率実技合格率
2023年9月22.75%40.80%
2023年5月17.51%39.49%
2023年1月29.07%35.14%
2022年9月15.75%38.05%
2022年5月22.11%32.80%
2022年1月19.50%45.34%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)

FP2級の合格率は、FP協会が学科・実技ともに平均して50%、きんざいは学科が20%、実技が40%。

合格率に差がある理由は前述した通り、受験者層のモチベーションに左右されている所もあります。

FP1級の合格率

FP1級のそれぞれの合格率は以下の通り。

学科試験(きんざい)合格率
2023年9月13.00%
2023年5月3.51%
2023年1月10.38%
2022年9月12.28%
2022年5月9.39%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)
実技試験(きんざい)合格率
2023年9月80.10%
2023年1月86.07%
2022年6月85.98%
2022年2月85.88%
2021年9月85.16%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)
実技試験(FP協会)合格率
2023年9月96.2%
2022年9月99.0%
2021年9月93.8%
2020年9月97.7%
引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)

FP1級の合格率は学科が10%、きんざいの実技が85%、FP協会の実技が95%

合格率の実績だけ見ると学科さえ突破すれば、実技試験は多くの受験生が突破できるであろうと分かります。

上記の表を見ても分かる通り、FP1級の学科試験は金融財政事情研究会の方の試験のみで実施しています。

そのため、基本的には金融財政事情研究会の学科試験に合格した後、金融財政事情研究会あるいは、日本FP協会の試験で実技を受験するというルートになります。

学科試験については、難易度が10%前後であり、ここを突破するのが最も難しいと言えるでしょう。

ちなみに、実技試験の合格率が高い理由について、アガルートアカデミーというオンライン講義を中心とした資格試験予備校のホームページでは、以下のように分析をしています。

ところでFP1級の表を見て、実技の合格率の高さに驚いた方も多いのではないでしょうか。これは実技試験の内容は、実務経験があれば答えられる範囲であることに加え、学科合格者だけが実技を受けているためだと考えられます。

引用:FP試験の1級・2級・3級の難易度は?合格率を他資格と比較して簡単に解説 | FP試験コラム (agaroot.jp)

いずれにせよ、FP1級取得のためには、まずは学科試験を突破するための対策を取らなければなりません。

以下、それぞれの試験の直近合格率をまとめてみましょう。

簿記FP(学科)FP(実技)
3級39.0%74.78%77.67%
2級37.10%53.54%52.02%
1級12.5%96.2%
※すべて直近の試験の結果
※FPは、FP協会の結果

表の結果から、合格率だけをベースに受かりやすい順にまとめると以下の通りになります。

  1. FP1級(実技)※FP1級の学科試験を突破しているのが前提
  2. FP3級(実技)
  3. FP3級(学科)
  4. FP2級(学科)
  5. FP2級(実技)
  6. 簿記3級
  7. 簿記2級
  8. FP1級(学科)※きんざいの試験をベースに算定
  9. 簿記1級

この数値だけを見ると、FP1級(実技)が一番簡単な試験となってしまいますので、便宜上ここでは一旦除外。

そうすると、一番難易度の低い試験がFP3級ということになり、最も難易度が高い試験が簿記1級やFP1級となります。

総合的にみると、FP試験より簿記試験の方が難しい試験であるということが分かりますね。

もし、簿記の資格を取得したい場合はしっかりと対策を練って学習を進めていきましょう。

簿記とFPの勉強方法の違いについて

簿記とFPの勉強方法の違いについて

ここからは、簿記とFPの勉強方法の違いについて見ていきましょう。

簿記とFPの標準的な学習時間について、はじめに見ていきます。

まずは、簿記の学習時間について。

ここでは、独学ではなく一般的な資格試験予備校に通った場合の学習時間を記載しています。(資格の学校TACを受講した場合)

●簿記の標準学習時間

3級:80~100時間 (2~3か月)

2級:200~250時間 (4~6か月)※1

1級:500~600時間  (6~12か月)※2

(TACでご受講の場合は、講義時間+復習時間を含めた時間です。)

※1 簿記3級レベルの知識があることを前提とした学習時間です。

※2 簿記2級レベルの知識があることを前提とした学習時間です。 

引用:[試験・学習]日商簿記検定試験合格にはどのくらいの学習時間が必要ですか? (tac-school.co.jp)

●FPの標準学習時間

・3級:50~70時間

・2級:200~300時間

・1級(学科):250~350時間

引用:合格までに必要な学習時間はどれぐらいですか? (tac-school.co.jp)

内容や勉強時間から見ても、簿記とFPでは試験の重みが異なります。

標準的な学習時間だけで比較すると、簿記の方がFPに比べて学習するのに時間が掛かることが分かります。

それぞれ3級から2級までであれば、簿記は理解と手作業中心、FPは暗記と引っ掛け問題対策中心で良いでしょう。

簿記もFPも、最難関の1級資格を目指そうとすると、独学での対策はほぼ不可能。

よっぽどセンスのある人であれば、独学でも1級を突破するのは難しくないのかも知れませんが。

間違った理解をしていたり、効率的な方法で勉強できていなかったりすることもあるので、独学での学習はあまりオススメしません。

必要な所には最低限の学習費用を投じて、効率よく合格を目指していきましょう。

簿記は資格スクールや通信講座での学習がオススメ

簿記は3級からの学習であっても、資格スクールや通信講座での学習をする方が良いでしょう。

というのも、簿記2級以上の資格は3級の内容をしっかりと理解できていることを前提に問題が出題されるからです。

これは、ただ単に暗記の範囲が広がったという意味ではありません。

3級で学ぶ会計や簿記のルールをしっかりと理解してないと、2級以上の問題は全く解けないと言っても過言ではありません。

そのため、間違った理解や暗記に頼った学習を避けるためにも、資格スクールや通信講座での学習を推奨しています。

日商簿記3級のオススメ通信講座5選【メリット・デメリットも解説】

4大公認会計士予備校のひとつ「CPA会計学院」では、無料の資料請求をすると、簿記3級の動画講義にテキスト、問題集がもらえるキャンペーンを実施中です。

下記からフォームに入力し、届いたメールにあるリンクから、動画講義やPDF資料を受け取れます。

▶︎無料の資料請求をする

FPは市販のテキスト等で独学でも対応可能

一方のFPの学習はどうかというと、こちらは簿記と違ってほぼ暗記で対応できます。

そのため、同じ等級であっても簿記3級や2級と比較すると、易しい問題が目立つでしょう。

もし注意するとしたら、FPの試験問題は選択肢による問題がメインとなるので、不正解の選択肢の引っ掛けのような文言に注意しておかなければなりません。

それ以外にも、計算問題が多少出題されたりするので、過去問などで練習しておくと良いでしょう。

簿記1級やFP1級は独学での勉強は困難

先ほども少し触れましたが、簿記1級やFP1級は合格率が10%前後となる超難関試験です。

独学による試験突破は相当難しいうえ、試験範囲も膨大で、勉強期間も長期にわたるため、モチベーションを維持するのも至難の業。

もし1級資格取得を目指すのであれば、プロの講師による指導を受けながら、同じ目標を持つ仲間と共に切磋琢磨しながらおこなうと良いでしょう。

全く分からない状態でテキストを読むよりも、一度講義などを聴いて内容を理解してから教科書を読んだり、問題集を解いたりする方が効率的に学習を進められます。

今は、YouTubeやインターネットサイトでも無料の動画講義が視聴できると言う人もいるでしょう。

ですが、超難関資格ということもありますので、やはり多少のお金を払ってでも良質な講義、体系的に作られたカリキュラムで学習をしていく方が結果的には学習コストも下げられるでしょう。

簿記とFPの就職先の違いについて

簿記とFPの就職先の違いについて

ここからは、簿記とFPの資格を持っていると、どんな就職先があるのかについて見ていきます。

簿記資格を活かせる就職先

簿記資格が活かせる就職先は主に以下の通り。

  • 一般企業の経理部門
  • 税理士事務所や会計事務所
  • 銀行などの金融業界
引用:簿記の資格は就職で有利?生かせる就職先や取得すべき資格・級を解説 – スマホで学べるスタディング簿記講座 (studying.jp)

それぞれ、簡単に触れていきます。

一般企業の経理部門

一般企業の経理部門において、簿記の知識や技術はおおいに役立つでしょう。

日々の帳簿の作成、決算処理、税務関係の申告など、簿記の知識が無ければ処理が難しい事務処理もあります。

加えて、簿記の資格があれば、会計に関する基礎知識や共通言語を持っているため、社内外の人とも円滑なコミュニケーションを図れるでしょう。

税理士事務所や会計事務所

簿記資格は企業だけでなく、税理事務所や会計事務所でも役立ちます。

働きながら公認会計士や税理士を目指す人も多いですし、目の前で自分が目指す職種の仕事を体験できるのも魅力。

現場で経験を積みたいと考えている人、将来へのステップアップへ繋げたいと考えている人にとっても、簿記資格はおおいに力を発揮するでしょう。

銀行などの金融業界

簿記の知識は、経理を専門とする部署だけでなく営業担当者にとってもメリットがあります。

たとえば、銀行ではどんな企業に融資をするか検討する際は、取引先の経営成績と財政状態をしっかりと確認しなければなりません。

もし、営業担当者に簿記の知識があれば、顧客の財務状況を把握したうえで、より的確な提案やアドバイスができるでしょう。

簿記が営業に役立つ理由は?簿記資格を取るメリットや初心者におすすめの挑戦方法を解説

FPの資格を活かせる就職先

FP資格が活かせる就職先は主に以下の通り。

  • 金融・保険業界
  • 不動産会社
  • 税理士事務所や公認会計士事務所
  • 共済関係
  • 人事や総務などの職種
引用:FP(ファイナンシャルプランナー)の就職・転職先は?|生涯学習のユーキャン (u-can.co.jp)

こちらの就職先についても、簡単に触れておきましょう。

金融・保険業界

簿記資格と同じようにFPの資格は金融と、保険業界でも重宝されます。

顧客の家族構成や資産設計、ライフプランなどに合わせた提案などはどちらの業界でも欠かせません。

金融業界では住宅ローンの返済計画や借り入れのシミュレーション、保険業界では医療保険や学資保険などを提案する際に役立つでしょう。

不動産会社

不動産業界でもFPの資格を保有している人は、貴重な人材となります。

住宅ローンや相続のこと、住宅購入のための資金計画など、FPの資格が活かせる場面も多いでしょう。

実際、持ち家の購入を検討している人などは、どこかのタイミングでFP資格を保有している営業担当者の名称等を見掛けるかも知れません。

税理士事務所や公認会計士事務所

こちらも簿記資格と同じように、税理士事務所や公認会計士事務所での仕事の幅が広がるでしょう。

税理士や公認会計士の業務は会計事務を担うことが主流ですが、最近ではコンサルティング業務を担う所も増えているため、FP資格の需要が高まりつつあるのです。

共済関係

地域に根ざした事業展開をおこなっている農協や生協などでも、FPの資格は役立ちます。

というのも、農協や生協は地域・個人との関係性が強く、顧客の環境に寄り添った提案をする機会が多いからです。

FPの資格を持っていれば、顧客からの信頼も一層厚くなるでしょう。

人事や総務などの職種

FPの試験内容には社会保険や雇用保険、年金や税金などの知識が求められます。

そのため、経理以外の人事や総務など給与計算をおこなう職種においても、FPの資格は非常に役に立つでしょう。

【結論】法人相手なら簿記、個人相手ならFPがオススメ!

【結論】法人相手なら簿記、個人相手ならFPがオススメ!

簿記の資格も、FPの資格も、近年資格取得を目指して多くの人が勉強している非常に人気のある資格です。

ですが、資格を取得するというのはあくまでも手段であって、目的ではありません。

将来自分が法人相手に仕事をしてみたいと考えているなら簿記資格は非常に役立つでしょう。

一方、将来は個人相手に仕事をしてみたいと思っている人は、FP資格を保有していれば、その知識が大いに役立ちます。

このように、資格というのは本来、自分が将来やりたいことや目指したい場所へ到達するための手段になります。

そういったことも頭の片隅に置きながら、楽しく簿記やFPの資格取得を目指していきましょう。

簿記3級講座の比較表

CPAスタディングクレアール
料金0円3,850円16,000円
割引×合格でアマギフ500円資料請求で9,600円
誰向け会計士に興味がある方スマホ学習派初心者
質問×1,100円/回
特徴資料請求で動画/教材/問題集が無料倍速スマホ動画合格範囲の効率学習
実績×年間合格千人超×
-資料請求公式サイト資料請求
ABOUT US
アバター画像
株式会社エキセント編集担当
簿記・会計士 通信講座比較ナビは、公認会計士や税理士、USCPA、簿記などの合格を目指す人に役立つ生の情報をお届けするメディアです。合格者による一次情報や、信頼できるデータをもとにしたコンテンツを提供することで、みなさんの合格の一助になることを目指しています。