簿記3級に必要な勉強時間は?実体験を元に最短合格の流れを解説

キャリアアップのために、簿記入門編の日商簿記3級を働きながら挑戦したいけれど、何時間勉強すればよいか検討もつかず困っていませんか。

簿記初心者が独学で合格を目指す上での勉強時間の目安は86時間です。

また、社会人として働きながら効率よく合格に辿り着く上で、勉強時間と同様に大切になるのが勉強の頻度です。

なぜならば、人間の記憶の特性によって、勉強頻度が高いと勉強時間が短期化するからです。

40歳前のどこにでもいる営業職の社会人で簿記素人の私が、独学で日商簿記3級に一発合格できた成功の鍵は「勉強時間 X 勉強頻度」でした。

試験勉強で最も効率的なことは、一発で合格できることです。

そこで、私と同じように簿記素人の社会人だけど、独学で日商簿記3級合格を目指したいという方向けに、勉強時間の目安と効率よく合格するための勉強のコツをご紹介します。

簿記3級講座の比較表

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日商簿記3級を初心者が独学で合格するために必要な勉強時間

日商簿記3級を初心者が独学で合格するために必要な勉強時間

簿記初心者が、一発で日商簿記3級に合格するために必要となる勉強時間の目安は100時間です。

また、86時間は3つの勉強ステージに必要な時間の合計です。

  1. 試験範囲の単元を理解 :38時間
  2. 試験範囲全体を記憶 :27時間
  3. 試験の解答方法を習熟 :35時間

勉強のステージが3つで構成される理由は、段階を踏んで勉強を進めることが結果として効果的だからです。

実は私、日商簿記3級の勉強について試行錯誤を繰り返ししたため、予想以上に遠回りな勉強をしてしまいました。

遠回りな勉強をしたことで3つの勉強ステージを段階的に進めることが一発合格への筋道であることを学びました。

そして、日商簿記2級はそれを最初から実践したことで一発合格できました。

日商簿記3級合格のための3ステージを順番に進めることで勉強時間をなるべく短くして、合格に辿り着けるようにしましょう。

3つのステージに必要な勉強時間

3つのステージに共通する大切なことは、しっかり復習をして勉強したことを記憶に定着させることです。

なぜならば、人間の記憶は短期記憶だからです。

そもそも、簿記を初めて勉強する時に、いきなりテストを受けようと考える方は少数派であり、多くの方は試験範囲の理解と記憶することから着手しますよね。

その上で、学んだことを忘れないようにして、最後にテスト対策をする、という順番です。

この順番こそ、3つの勉強ステージです。

そして、各ステージで学んだことを定着させるためのポイントは、1ヶ月に3回程度の復習。(参考:Curve of Forgetting

実際、私の経験でも、1ヶ月の間に3回の復習をすると学んだことが忘れにくくなり理解度も高まりました。

そこで3つの勉強ステージで必要な勉強時間は、以下の前提で算出しました。

  • 私が実際に利用した教材や模擬テストの所要時間を元にする
  • いずれも復習を3回する
  • 模擬試験練習時間を除き、勉強時間には記憶の仕直しにかかる時間短縮率(エビングハウスの忘却曲線の節約率)を考慮する

≪日商簿記3級を一発合格するための勉強時間≫

勉強ステージ勉強時間算出の前提必要勉強時間
試験範囲の単元を理解私が利用したオンライン講座を4周(3回復習)することを想定
Udemy:スキマ時間でビジュアル簿記3級 icon
約39時間
1回目:13.0時間
2回目:10.5時間(1回目の8割*)
3回目:  8.5時間(2回目の8割)
4回目:  6.0時間(3回目の8割)
注:エビングハウスの忘却曲線における1ヶ月後の節約率を利用
試験範囲全体を記憶私が利用した模擬試験講座を4周(3回復習)することを想定
Udemy:予備校講師直伝の日商簿記3級 模擬試験実戦答練 icon
約27時間
模擬試験:1時間/回 x 4回 x 4周
解説講義:1回目:1.0時間x 4回
2回目:0.8時間x 4回(1回目の8割*)
3回目:0.6時間x 4回(2回目の8割)
4回目:0.5時間x 4回(3回目の8割)
試験の解答方法を習熟私が利用したネット試験模擬試験テキストを4周することを想定
スッキリうかる 日商簿記3級 本試験予想問題集
約35時間
模擬試験:1時間/回 x 5回 x 4周
内容復習:1回目:1.0時間 x 5回
2回目:0.8時間 x 5回(1回目の8割*)
3回目:0.6時間 x 5回(2回目の8割)
4回目:0.5時間 x 5回(3回目の8割)
合計約100時間

理解→記憶→習熟を確実にステップアップしていくために必要な目安時間は100時間程度です。

各ステージのそれぞれの時間を消化することが大事なのではありません。

それぞれのステージに要する時間が、結果としてこの程度になる、ということだけは忘れないでくださいね。

なお、実際に利用する教材により周するのに必要な時間は異なるため、各ステージに必要な時間も変わります。

あくまで、必要時間の目安として見てもらえると嬉しいです。

1回あたりの勉強時間

1回あたりの勉強時間は、1時間がおすすめです。

理由は、2つです。

  • そもそも多忙な社会人だと、まとまった勉強時間の確保が困難だから
  • 1回あたりの勉強を長くしても、学習効果は高まらないから

社会人として生活していると、1週間の生活スケジュールもある程度固定化されていますよね。

そして、そのスケジュールから勉強時間を捻出するのは大変です。

私の場合は、仕事を終えると心身ともに疲れていて勉強できる状態でないため、仕事前にそれまでよりも少し早起きして勉強することにしました。

しかし、数時間も早起きすると日中に睡魔との格闘が避けられないため、仕事に影響を及ぼさない程度の早起きということで1時間を勉強時間としました

また、勉強時間の長さが学習効果に比例しないことは、学生時代の勉強経験から見当がつきますよね。

例えば、15分勉強を3回繰り返した場合と、1時間連続で勉強をした場合の記憶状況を比較すると、合計勉強時間が短い前者の方が長期的な記憶に効果があります。(参考:Effect of intermittent learning on task performance: a pilot study

連続1時間の勉強であっても、15分 x 3回の勉強よりも学習効果が低いならば、1時間以上連続で勉強しても学習効果が高まりにくいのは容易に想像できます。

忙しい毎日の中で勉強をするからこそ、高い効率性は大切です。

1時間以内の勉強で、勉強の効率性を高めましょう。

合格に向けた勉強頻度と期間

毎日勉強することはその後の復習時間の短縮化にも効果があります。

毎日の勉強は前日の復習も兼ねることになり、改めての復習までに留まる記憶を増やせることから、結果的に全体の勉強時間効率化に繋がります。(参考:エビングハウスの忘却曲線

そう考えると、1日合計1時間を簿記勉強に当てるのは、仕事と勉強の両立を実現できる妥当な考え方ではないでしょうか。

先ほどの目安100時間を1日1時間で進めていくと考えると、必要日数は100日、およそ3ヶ月+10日程ですね。

3ヶ月の勉強の進み方を図にしてみましたので、参考にしてください。

合格に向けた勉強頻度と期間

なお、まるまる1週間で100時間分の勉強をするということは計算上は可能です。

しかし、はじめて勉強する内容を1日平均12時間以上勉強しても十分に理解することはできず、現実的な勉強方法ではありません。

3ヶ月という期間は会社でも四半期という区切りの期間としても活用されていますから、社会人だと活動サイクルとして親しみある期間ではないでしょうか。

毎日長時間勉強するのは仕事への影響が避けられませんし、記憶定着の効果も低いです。

一方で、勉強期間を長くすると、合格へのモチベーションも下がりそうですよね。

このことからも、3ヶ月という期間はちょうど良い塩梅の期間と言えそうです。

日商簿記3級を初心者が効率的に独学・合格するためのコツ

日商簿記3級を初心者が効率的に独学・合格するためのコツ

効率的に日商簿記3級の勉強を効率的に進める上で欠かせないコツは、学習効果を高める3つの行動と、その効果を最大化する教材を選択することです。

既に様々な研究を通じて、人間が学習内容を理解し効率よく記憶をして、それを定着化させる方法が明確になっているからです。

理にかなった教材利用と行動を実践して、1日1時間の勉強時間を最大限に有効活用することが日商簿記3級の一発合格を引き寄せます。

効率的勉強にするためにすべき3つの行動

効率的な勉強のための3つの行動とは以下の通りです。

  • 記憶する=簿記のやり方と用語を覚える
  • 理解する=自分自身を納得させる
  • 習熟する=忘れないようにする

なぜならば、これは人間に備わっている効果的な記憶や学習のパターンだからです。

それぞれの行動の効果を最大化する方法を下の表で整理しました。

効率的な勉強に必要な行動最大化する方法理由参考情報
記憶する視聴覚することと、問題を解くこと本を読む場合の学習定着効果に比べて、視聴覚の効果は2倍、問題を解く効果は3倍平均学習定着率が向上する「ラーニングピラミッド」とは?
理解する質問をすること勉強初心者は上級者と比較して、質問することが理解を促進質問作りが説明文の理解に及ぼす効果
習熟する短期間で複数回の復習をすること復習を重ねることで記憶が長期化記憶の二重貯蔵モデル

いずれの行動も学生時代に、一度は聞いたことがある、ありふれた行動ですよね。

効率的な勉強には特別な行動は必要なく、ありふれた行動を確実に実践することが成功の鍵なのです。

効率的な勉強のための教材選び

日商簿記3級の効率的な勉強に必要な3つの行動を満たせるおすすめの教材は、オンライン講座です。

現在利用可能な教材において、3つの行動の適合度を比較するとオンライン講座がすべてを満たすからです。

(注:下記表は一般論として比較評価したもの)

効率的な勉強に
必要な行動
通学オンライン講座YouTube等動画参考書
記憶する
ライブ授業

音と絵で視聴

音と絵で視聴

読むのみ
理解する
質問可能

質問機能あり

一部で質問可能
X
原則質問不可
習熟する
自由に再受講ができないケースあり

自由に復習可能

自由に復習可能

自由に復習可能

私が実施に受講したオンライン講座では、講座動画が複数に分割されていて、その時間は長くても10分程度の動画でした。

そのため、その日の勉強時間に合わせて動画を選択して受講ができ、もちろん理解ができなければピンポイントに動画を繰り返し再生して確認していました。

10分程度の勉強を繰り返すことが記憶の長期化に効果が高いことは上記でご紹介しましたが、オンライン講座はその観点からも学習効果の高い教材と言えますね。

理解を深め、勉強した内容を忘れにくくする教材を選択することが、手戻りのない効率的な勉強に繋がります。

教材が合格可否を決める要因の全てではありませんが、教材の良し悪しが合否に影響するのも事実です。

せっかく挑戦をするならば、理にかなった教材を選択して効率よく勉強を進めましょう。

日商簿記3級のオススメ通信講座5選【メリット・デメリットも解説】

まとめ:簿記初心者が独学で合格するための目安の勉強時間は100時間

日商簿記3級に一発合格を目指す上でおすすめの勉強期間は3ヶ月、そして合計勉強時間の目安は100時間です。

今回ご紹介した3つの勉強ステージを確実にステップアップしていくと、自然とそのくらいの勉強時間になるからです。

実際に勉強を進めていると、自分に合った勉強の進め方が見えてきます。

もし、自分に合った勉強の結果、勉強時間が100時間未満でも全く問題ありませんよ!

簿記3級講座の比較表

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