日商簿記3級の難易度はどれくらい?合格率や試験概要、勉強時間などを徹底解説

簿記は数ある資格の中でもとても人気のある資格ですが、いざ資格取得を目指そうと思ったとき、「そういえば簿記3級の難易度ってどれくらいなんだろう?」と気になっている方も多いと思います。

「簿記」という言葉を聞いて、なんとなく会社の数字にさわって何かの計算をしているというイメージの人が多いのではないでしょうか。

そもそも会社の経営上の数字が分からないと今年度が黒字なのか赤字なのか、会社の資産や負債はどれくらいあるのか、どうすれば今の経営状況を改善できるのか、これらの大事なポイントが見えなくなってしまいます。

一方、簿記の知識や技術があれば、数字で客観的に判断ができますし、対外的にも説得力をもって説明ができます。

簿記は企業経営における共通のルールのようなものなので、簿記の知識のある人とない人では、経営判断をする上でも大きな差が生まれるでしょう。

他にも家計の改善や株式投資、経済ニュースの理解促進、社内外での評価、大学や短大の推薦入試など、様々な場面で役に立つというメリットがあります。

ここでは簿記検定試験の概要と種類、試験方式、合格率、対策方法などについても触れながら、日商簿記3級の難易度について分析していきます。

簿記3級講座の比較表

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日商簿記3級について

日商簿記3級について

日商簿記3級は、日本商工会議所及び各地商工会議所が主催する簿記検定試験のことです。

そのほか、全経簿記や全商簿記など、主催する団体によって名称が微妙に異なりますが、この中で最もメジャーなものは日商簿記です。

簿記の概要と種類

簿記というと、一般的には以下の3つの団体が主催する簿記試験を指すことが多いです。

  • 日商簿記
  • 全経簿記
  • 全商簿記

はじめに、この3つの違いに簡単に触れておこうと思います。

日商簿記について

日商簿記は、日本商工会議所及び各地商工会議所が主催する日本の簿記検定試験のことで、簿記の試験といえばこの日商簿記検定試験のことを指すことが多いです。

1954年11月21日に第1回が実施され、1955年度からは年2回実施、1997年度以降年3回実施されるようになりました。

各級は、1級、2級、3級、初級に分けられ、初級から徐々にと難易度が上がっていき、受験生は段階を進んでいくことで、より高度な簿記の知識を身に付けられます。

直近では、紙による統一試験2023年2月26日に2級と3級の第163回目の試験がおこなわれました。

なお、近年ではネット試験にも対応しており、1年を通して自分の好きなタイミングで会場のパソコン端末から受験が可能です。

ちなみに各級の受験料はいずれも10%税込で以下のようになっています。(2023年3月現在)

  • 1級 7850円
  • 2級 4720円
  • 3級 2850円
  • 初級 2200円

いずれも他の一般的な資格検定試験と比べてリーズナブルな価格設定になっています。

全経簿記について

こちらは公益財団法人全国経理教育協会が主催する簿記の検定試験です。

全経簿記の正式名称は「全国経理教育協会主催 簿記能力検定試験」といい、主に経理専門学校の学生が受験する傾向が強いようです。

受験資格に年齢や学歴などの制限はないので、大学生や社会人でも受験できます。

全商簿記について

全商簿記は公益財団法人全国商業高等学校協会が主催する簿記検定試験のことで、正式名称は「全国商業高等学校協会主催 簿記実務検定試験」です。

主催者の名称から「商業高等学校の生徒」ではないと受検できないとの誤解があるようですが、他の簿記に関する検定試験と同様に受験資格は必要ありません。

日商簿記3級の試験概要

日商簿記3級の試験概要

簿記検定試験と言っても主催している団体によって、日商簿記、全経簿記、全商簿記など様々な種類があることが分かりました。

ここでは、簿記検定試験の中でも最もメジャーな日商簿記の3級試験の内容に絞って触れていきます。

統一試験(ペーパー試験)

試験時間は60分で従来の紙による統一試験のことです。

令和5年度から東京商工会議所ではこの紙による統一試験を廃止し、後述するネット試験(CBT方式)にシフトしていくことが発表されています。

参考:東京商工会議所検定サイト (tokyo-cci.or.jp)

近い将来、他の商工会議所もこの流れに追随することが想定されるため、今後はネット試験対策の方に力を入れていく方が良いでしょう。

ネット試験(CBT方式)

新型コロナウィルス感染拡大防止の背景から、2021年4月より実施されるようになった試験方式です。

こちらも試験時間は60分で、商工会議所のホームページには「申込方法が異なるのみで、試験内容は同じです。」との記載があり、紙による統一試験と試験内容に差はありません。

日商簿記3級の合格ライン

日商簿記3級の合格ラインは、100点満点中70点以上で合格になります。

満点や高得点を狙う必要がそこまでないので、いかに効率よく対策をこなし合格ラインを突破できるかが鍵となります。

極端な例を挙げれば、合格ラインの70点しか取れなかった人も、満点の100点を取れた人も、日商簿記3級の資格は取得可能です。

ですが、70点ギリギリの合格ラインを狙うのは危なすぎますし、満点の100点を狙うのも難し過ぎます。

一般的には満遍なく試験範囲を学習したうえで、75点〜90点位の間におさまるような形で合格ラインに到達する方が多い印象です。

日商簿記3級の合格率

過去の合格率についても簡単に見ておきましょう。

3級(統一試験)

受験者数(申込者数)実受験者数合格者数合格率
162(2022.11.20)39,055名32,422名9,786名30.2%
161(2022.6.12)43,723名36,654名16,770名45.8%
160(2022.2.27)52,649名44,218名22,512名50.9%
159(2021.11.21)58,025名49,095名13,296名27.1%

3級(ネット試験)

期間受験者数合格者数合格率
2022年4月~2022年12月143,989名59,694名41.50%
2021年4月~2022年3月206,149名84,504名41.00%
引用:簿記 受験者データ | 商工会議所の検定試験 (kentei.ne.jp)

上記のデータからも分かる通り、紙による統一試験は実施回によって合格率にバラツキがありますが、ネット試験の合格率は40%前後で安定しています。

合格率に差がある理由としては、ネット試験に比べ紙による統一試験の場合は勘定科目の誤字・脱字、数字の桁数の間違いなどが発生しやすいなどの理由があるかも知れません。

合格率から見た簿記3級の難易度について

合格率から見た簿記3級の難易度について

ではこの合格率からみた簿記3級の試験は、他の資格試験と比較してみたときにどれ位の難易度に位置するのでしょうか。

他の資格試験との合格率の比較

たとえば、簿記と並んで人気のある資格としてファイナンシャルプランナー(FP)の資格試験があります。

FP試験の合格率は平均して、3級が約60%、2級が約40%、1級が約13%ほどと言われています。

参考:国家資格の難易度ランキング!簡単な資格は?合格率や勉強時間

この合格率のデータから、簿記3級は「FP3級より上のFP2級程度のレベルを求められる試験である」と認識しておかなければなりません。

他にも人気のある資格との比較で、漢字検定3級の合格率は約50%、色彩検定3級の合格率は約76%となっており、同じ「3級」と呼ばれる試験よりも簿記3級の方が難易度が高くなっています。

参考:2022年度 受検データ | 調査・データ | 日本漢字能力検定 (kanken.or.jp)

参考:色彩検定とは | 色彩検定協会/カラーコーディネーター (aft.or.jp)

ただ単に「簿記3級」という響きだけ聞くと、最初は他の資格試験と同じように半分以上の受験生が合格できるのではないかと思ってしまう人もいるでしょう。

簿記の試験は、裏を返せば50%以上の人が不合格となる試験ですので必ず適切な対策を取る必要があります。

ただし、自分に合う方法できちんとした対策を取っていれば、合格圏内に入るのはそこまで難しい訳ではないので安心してください。

後半の記事では簿記3級の合格に必要な勉強時間や勉強方法についても詳しく解説しています。

ぜひ参考にしてみてください。

日商簿記3級の統一試験とネット試験の合格率の違いについて

先ほど見たように、日商簿記3級の試験は、統一試験とネット試験で合格率に差があります。

特に紙による統一試験においては、合格率が30%を切るときもあったり、逆に合格率が50%を超えるときもあったりと、同じ簿記3級の試験なのに合格率が安定していません。

理由については定かではありませんが、あまりにも合格率が低いときは見慣れない問題や難しい問題が数多く出題されたのではないかと言われています。

いくらテキストや問題集で対策をしていても、初見で応用的な問題を出題されてしまった場合は、本試験当日に機転を効かせて問題を解いていく能力が求められます。

合格率が50%を超えている回はそのような応用的な問題は比較的出題が少なかったのかも知れません。

一方のネット試験はどうかというと、全期間を通じて合格率が40%前後で安定しています。

合格率だけのデータで判断すれば、統一試験と違ってネット試験では極端に難しい問題、極端に易しい問題が出題されるのではなく、全般にわたって標準的な問題が出題される傾向が強そうだと分かります。

商工会議所のホームページには「試験内容は同じである」という記載はあるものの、基礎的な問題、応用的な問題、標準的な問題のどれがメインになるのかによって合格率が大きく変わってくるでしょう。

そういった点を考慮すると、合格率が安定していて標準的な問題が出題される傾向が強いと判断できるネット試験を視野に入れて対策を練るのが得策です。

このように過去のデータを読み取って分析すれば、合格率が安定しない統一試験よりも合格率が安定しているネット試験を選ぶ方が良いのは一目瞭然です。

今後は徐々に紙の統一試験が縮小されていくことからも、合格率も安定しているネット試験対策の方に力を入れていく方が良いでしょう。

日商簿記3級に必要な勉強時間

日商簿記3級に必要な勉強時間

簿記3級の試験対策時間としては100時間前後が必要といわれています。

テキストをひと通り通読して、問題集を解いて…と、順にさらっていってもこれくらいの時間はかかります。

一度簿記の勉強をしている人であれば、もう少し時間を短縮することができるかもしれませんが、初学者の目安としては最低でもこの位の時間が掛かるということはやはり意識しておいた方が良いでしょう。

ただ、100時間と言われてもあまりイメージが沸かないかも知れませんので、少し具体例をあげてみましょう。

社会人が100時間の勉強時間を確保するための1週間のスケジュール

ここでは、一般的な社会人が働きながら資格取得する例を挙げてみたいと思います。

平日夜間に2時間、土日はどちらか1日を5時間勉強時間に充てたとします。

簡単に計算してみましょう。

平日2時間×5日+土日どちらか5時間×1日=15時間/週

この結果、簿記3級対策のために1週間で15時間を確保できます。

そうすると、100時間の勉強時間を確保するためには最低でも1ヶ月半ほどの時間が必要です。

もし平日や土日にこの半分の時間しか取れない場合は、3ヶ月ほどの時間が必要。

ただし、これは平日や土日に必ず上記の時間を取って学習が本当にスムーズに進んだ場合の話です。

簿記は勉強当初、知らない用語やルールのオンパレードですので、途中でつまずいたり、スケジュール通りに時間を確保できなかったり、モチベーションが下がったりすることもあるかと思います。

その場合、もしかしたら対策のために100時間以上の時間を要するかもしれません。

そういったことも想定したうえでスケジュールを組んだ方が現実的と言えます。

100時間というのはあくまでも目安であり、この時間を想定して対策をするのであれば効率的な勉強方法を取り入れることが重要です。

 100時間の配分は問題集を解くことに重点を置く

 もう少し具体的な時間配分を想定するなら、テキストを網羅するのに20時間、問題集を網羅するのに80時間を確保するのがおすすめです。

なぜ、テキスト50時間、問題集50時間の半分ずつではないのかというと、簿記の試験は手を動かして問題を解けるようにならなければ、本試験でつまずく可能性が高いからです。

たとえば、簿記のテキストを読んで内容を理解できたとしても、実際に問題を前にすると中々手が動かないということが良くあります。

これは、数字を自分で書き出し、計算をして、結果を導き出すことで初めてその数字の意味や使い方を深く理解できるという簿記独特の性質があるからです。

このような背景から、今まで学校や塾の勉強を暗記で乗り切ってきた人にとって簿記の試験は難易度の高い試験といえるでしょう。

一方、暗記ではなく、内容の理解、把握に努めながら学校や塾の勉強をこなしてきた人にとって簿記の試験はそこまで難易度の高い試験ではないでしょう。

もちろん、多少は覚えなければいけない仕訳のルールや勘定科目など、最低限の暗記項目はあります。

本試験では単に用語を答えさせるような単純な問題が出題されるわけではなく、内容を深く理解していることを前提とした問題が出題されるため、事前にどれだけ手を動かして多くの問題を解いたかが合否を分けるといっても過言ではないでしょう。

日商簿記3級の勉強方法

日商簿記3級の勉強方法

では、その簿記3級の対策をするためにどのような勉強方法があるのかをご紹介します。

簡単に3つご紹介します。

  • 独学
  • 通信講座
  • 資格試験予備校

順番にどのような特徴があるのかを見ていきましょう。

独学

まずは独学で簿記3級を目指すという方法です。

受験生によっては、講義を聴くよりも自分でテキストや問題集をすすめていく方が効率よく勉強できる人もいるでしょう。

特に、学生時代に、塾や学校、受験対策などを独学でおこなっていた方は、もしかしたらこの方法が合うのかもしれません。

しかし、簿記は塾や学校で習ってきた英語・国語・算数・理科・社会などの勉強とは異なり、簿記独特のルールや癖みたいなものがあります。

センスがある人でなければ、このルールや癖を独学でマスターするというのはかなり至難の業です。

そのため、このルールや癖を無視して暗記だけで簿記3級を乗り切ろうとすると、ちょっとひねった問題が出題されたときに全く対応ができなくなってしまいます。

独学で簿記3級を目指す場合は暗記ではなく、簿記そのもの本質を押さえ、理解しながら問題を解いていくという作業が必須です。

さらに、上位資格の簿記2級を将来的に目指していきたいという方は、簿記3級の内容をすべて理解していなければ、2級の学習を進めることはほぼ不可能です。

なぜなら、簿記2級の内容は簿記3級の範囲をすべて理解していることを前提に、「商業簿記」や「工業簿記」と呼ばれる専門的な分野を学習を深めていくことになるからです。

このような理由からも、独学で学習を進める際は、特に間違った理解、暗記に頼る勉強法をせずに学習を進めていくことがポイントです。

通信講座

次にご紹介するのは、通信講座を利用した学習方法です。

通信講座に関しては、学生時代に「進研ゼミ」や「Z会」などの講座を毎日きちんと進められていた人であれば無理なく続けていくことが可能でしょう。

一方で、過去にそういった通信講座に申し込んでみたものの、結局付録のマンガだけ読んでテキストや問題集には何も手を付けなかった人には不向きかもしれません。

通信講座の場合は独学と異なり、体系的に学習プログラムが組まれており、その通りに勉強していけば効率的に簿記3級の対策をすることが可能です。

さらに、講義動画がオンラインやDVD等で用意されており、テキストを読み進めていくだけでは理解が難しい単元の説明を丁寧に受けることができます。

簿記独特の癖やルールについても、講義を聴けることで暗記に頼らない学習を効率的におこなえます。

そのほかのメリットとしては、内容を忘れてしまっても繰り返し動画を視聴できたり、分からない所をメールや郵便等で気軽に質問できたりします。

デメリットを挙げるとすれば、独学での対策よりも費用がかかる、テキストや問題集は自分が選ぶ通信講座によって決められており、好みのものを選べないなどの点が挙げられます。

このようなメリットとデメリットを比較したうえで、これは自分に合いそうだと思ったら通信講座を利用するのも良いと思います。

資格試験予備校

最後にご紹介するのは、資格試験予備校を利用した簿記3級対策です。

大手の資格試験予備校や会計スクールであれば、必ずといっていいほど簿記試験対策のための講座が用意されているはずです。

簿記検定試験はそれほど人気のある資格であり、わざわざ授業料を払ってでも手に入れたい資格の1つということの表れでもあります。

資格試験予備校のメリットは以下のようなものが挙げられます。

  • 講師の先生から直接講義を受けることができる
  • 同じ目標を共にする仲間と勉強できる
  • 分からない所をすぐに聞ける
  • 独学や通信講座と違って自ら講義に赴くことでスケジュールが崩れにくい

また、独学や通信講座と違って自ら講義に赴く必要があるためスケジュールが崩れにくいなどの点があります。

デメリットのほうも記載します。

  • 予備校に通うための時間を確保する必要がある
  • 独学や通信講座に比べてかなりの費用がかかる
  • 受け身の学習になりがち

資格試験予備校を利用する場合は自分の体力とも相談し、仕事や学校の勉強にも支障がでない工夫をする配慮も必要でしょう。

日商簿記3級の傾向と対策

日商簿記3級の傾向と対策

ここでは、簿記3級の傾向と対策について触れていきます。

特に簿記の場合は目の前の問題に集中しすぎてしまうと、自分が今どこの何の作業をしているのかが分からなくなってしまいます。

試験勉強するにしても、まずは全体像を把握しておくことは重要な作業です。

日商簿記3級の出題傾向について

簿記3級の試験は、「商業簿記」と呼ばれる分野の学習になります。

「商業簿記」は、購買活動や販売活動など、企業外部との取引を記録・計算する分野です。

企業を取り巻く取引先や株主などの関係者に対して、適切、かつ正確な報告を行うことを目的としています。

簿記3級はこの分野の勉強ということになります。

かつて簿記3級の試験は、主に個人商店の経営をメインに取り扱っており今のように株式会社をメインとする試験内容となったのはここ最近の話です。

その頃に比べて難易度があがったかどうかで言うと、むしろ難易度は比較的下がったといえるでしょう。

最近では個人経営の商店よりも、大企業や中小企業などの株式会社の方がテレビや新聞、ネットニュースなどで取り上げられることが多く、比較的馴染みがあります。

かつての簿記3級の試験は紙による統一試験しか選択できず、大問5つを120分で解き切らなければなりませんでした。

今は、ネット試験方式が選べるうえ、大問も「5つ」から「3つ」に減りました。

現在の日商簿記3級の試験は以下のようになっており、この内容を60分という試験時間の中で解くことになります。

  • 第1問 仕訳問題(45点)
  • 第2問 勘定記入問題(20点)
  • 第3問 決算整理問題(35点)

もう少し詳しく問題の内容を分析してみましょう。

  • 第1問 テキストレベルの基本的な仕訳問題
  • 第2問 勘定記入・伝票・補助簿など取引を帳簿に記載する方法
  • 第3問 貸借対照表、損益計算書等の作成

今は細かい用語の内容については、まだ知らなくても問題ありません。

このような内容が出題されるということや配点比率だけ把握しておけば十分です。

特に配点の高い第1問のテキストレベルの基本的な仕訳問題は、必ず高得点を狙いたい分野です。

この第1問で満点を取れれば、100点満点中45点を獲得することができ、合格ラインの70点に大きく近づきます。

このように事前にどのような問題が出題されるかを把握しておけば、対策を練る際にどこに力をいれるべきかが明確になるでしょう。

日商簿記3級の対策について

さきほどお伝えしたように、簿記3級の試験時間は120分から60分となり、問題も厳選されています。

以前の試験に比べて、集中力を保ちやすくなった、ポイントを絞って対策できるようなった、など総合的にみてメリットは大きいでしょう。

ただし、解答時間が短くなったということは、簿記3級の対策については「すばやく正確に解く」ということに特化した勉強が必須となります。

60分というわずかな試験時間の中で大問を3つ解く訳ですから、途中で立ち止まって考えている時間はほとんどありません。

すばやく手を動かして問題を解き切ることが重要です。

そのためには、どんな問題が出されてもその場ですぐに対応できなければなりません。

本番の試験を前にして、「この仕訳の仕方で合ってるのかな?」「この勘定科目ってなんだっけ?」「この問題はどうやって解けばいいんだっけ?」という状態では、まだまだ対策が足りないということになります。

試験時間が60分ということを意識して、スラスラと問題が解けるようになるまで何度も何度も繰り返し問題集を解いていきましょう。

また、試験直前になったら過去問や模擬試験の問題を同じ60分で時間を計って解いてみると、当日の時間配分の感覚も掴めるかと思います。

日商簿記3級は、対策を練ればそこまで難易度の高い試験ではありません

今まで見てきたように、自分に合う勉強方法を選んで適切な対策を取っていけば簿記3級の試験はそこまで難易度の高い試験ではありません。

最低限覚えなければならない簿記のルールや勘定科目等はありますが、くれぐれも暗記だけに頼った学習をすることだけは避けましょう。

簿記の世界は、簿記3級の試験に限らずきちんと本質を理解しながら学習をすすめていくことがとても重要です。

理解さえできていれば、細かいところの内容を多少忘れてしまってもすぐに思い出すことができますし、記憶も定着しやすくなります。

簿記の本質を理解して楽しみながら勉強を進め、無理なく簿記3級の資格取得を目指していきましょう。

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