日商簿記は会計や経理の業務の経験が無い方でも一度は聞いたことがある資格だと思います。
日商簿記3級は、そんな日商簿記の入門レベルの資格です。
一方で、入門レベルであるために「取得しても意味のない資格」かもしれないと思い、日商簿記3級への挑戦を躊躇されているあなた!
経理実務経験も日商簿記の勉強経験もなかった会社員の私が、実際に日商簿記3級の資格挑戦を通じて実感したメリットをご紹介します。
目次
資格勉強で人気の日商簿記3級

日商簿記は人気資格ランキングで毎年ベスト10に入る人気資格の常連です。
その理由のひとつは、資格の認知度が高いことから就職や転職の際に評価されやすく、保有資格のレベルによっては優先的に採用されるためです。
特に3級は、未経験者でも勉強すれば取得出来るレベルのため、1年間の受験申込者数は37万人を越えるほど。(参考:日商簿記 受験者データ)
ここでは、日商簿記3級が人気であり続けるポイントを勉強方法、受験のハードル、対策費用の安さの3点で見てみましょう。
人気な理由1:多様な勉強方法
日商簿記3級の人気を支える1つ目の理由は、あなたの状況に合わせて勉強方法を柔軟に選択できることです。
柔軟に選択が可能な理由は、その人気の高さゆえに、様々な媒体で学習方法が提供されているからです。
現在選択できる主な勉強法は4つ。
通学 | 資格学校や予備校の授業を受けに通学 |
オンライン講座 | 専門講師による講義動画を視聴 |
無料動画 | YouTube等にて公開されている有識者による解説動画を視聴 |
テキスト | 専門の参考書や問題集を使って学習 |
資格挑戦者の生活リズムや懐事情に合わせて勉強方法を自由に選択出来ることは、資格挑戦のハードルを低くする要素のひとつですね。
人気な理由2:受験のしやすさ
日商簿記3級は、試験に挑戦するチャンスが圧倒的に多い資格です。
その理由は、従来型の試験会場での統一試験(ペーパー試験)に加えて、全国140箇所にある指定会場で実施可能なネット試験を選択出来ること、にあります。
ネット試験は、インターネット経由で受験希望日の3日前までに申し込みをすれば、全国140箇所の好きな会場の好きな日時に受験することが可能です。
ご参考までですが、私はせっかくの休日を潰したくないと考え、平日の終業後の時間に受験しました。
受験日時を自由に決められるのが日商簿記3級の特徴のひとつです。
≪統一試験とネット試験の違い≫
統一試験(ペーパー試験) | 比較項目 | ネット試験 |
指定のテスト会場 | テスト会場 | 全国140箇所のテストセンター |
2月、6月、11月の指定日時 | テスト日程 | ほぼ毎日 |
紙面に入力 | 回答方法 | パソコンで入力 |
試験後約3週間~2ヶ月後 | 合否判定 | 即日(受験直後) |
2,850円 | 受験料 | 2,850円+事務手数料550円 ※インターネット方式の場合 |
日商簿記3級はネット試験を選択することで、勉強の仕上がり具合に合わせて受験が可能です。
体調や他の予定も踏まえて受験タイミングを決められるのは、忙しいあなたにもピッタリです。
人気な理由3:お金をかけずに勉強可能
日商簿記3級はネット試験ならば、3,400円の受験費用だけで資格取得が可能な資格です。
日商簿記3級は人気の高さもあってか、無料の解説動画や教材をインターネット上で視聴したり入手したりが出来る資格になっているからです。
例えば、無料解説動画の中には、YouTubeで公開されている公認会計士による出題範囲の解説動画があります。
無料教材も出題範囲単位の演習問題、模擬試験問題や予想問題が専門学校から公開されていたりします。
試験対策のコンテンツがここまで無償化されている資格は珍しいですよね。
私が実際に利用したことのある無料の教材はこちらです。
日商簿記3級はお財布に優しい資格です。
最低限の自己投資で、自分の可能性を大きく広げられる日商簿記3級は、コスパの良い資格と言えますよ。
初学者対象パンフレットの請求で無料で受けられる
日商簿記3級への挑戦中に得られる3つのメリット

日商簿記3級への挑戦は、資格取得が第一目標です。
しかし、テストに向けた勉強を通じて得られることも無視できません。
そこで、ここからは、私が資格勉強を通じて得られた、「勉強する過程で得られたこと」を3つご紹介します。
- 経理や会計の基礎知識
- 勉強習慣
- 同じ志を持つ仲間
テストの受験時間よりもテスト勉強の時間がはるかに長いため、テスト勉強の間に得られるメリットこそ、日商簿記3級で得られるメリットと言えます。
経理や会計の基礎知識
簿記は企業の流れを整理し、財務状況を明らかにする技術です。
日商簿記3級はその中でも財務、会計、経理で必要となる基礎知識を取得することが出来ます。
なぜなら、日商簿記3級は簿記資格の入り口と位置づけされているためです。
日商簿記3級の中で学ぶ代表的な項目は、企業の決算資料で必ず出てくる単語です。
- 現金預金
- 商品固定資産
- 収益と費用
- 決算
日商簿記3級の勉強の過程で、決算資料を見ると、「ここに記載されている数字はそういう意味だったのかぁ」と理解度が高まっていることをリアルタイムで感じられますよ。
日商簿記3級で学ぶ知識は、企業の健康状態を示す財務状況を正しく理解することに大いに役立ちます。
資格勉強中に自分自身の成長、つまり経理や会計の基礎知識がついていることを実感できるメリットのひとつです。
勉強習慣
日商簿記3級取得に向けた挑戦は、新たな知識や資格を取得するための行動様式を身につけるきっかけになります。
日商簿記3級は、多くの方が学校生活では学ばない新たな知識を得るべく、一定期間勉強を継続することが必要になるからです。
私の場合は、平日の仕事前の時間帯を簿記勉強の時間にしました。
コツコツ勉強するペースにしたこともあり、資格取得まで6ヶ月程度を要したことで、仕事前の時間で資格挑戦や新たな知識を得るために勉強するということが習慣化されました。
その結果、別の新たな資格挑戦に繋がっています。
日商簿記3級への挑戦はあなたの活動習慣を変える十分なきっかけになります。
資格取得だけでなく、自分をパワーアップできる活動習慣を身につけられるのは、見えないメリットです。
同じ志を持つ仲間
自分と同じ悩みを持っていたり、頑張っている仲間は、勉強を進める上で非常に励みになります。
切磋琢磨する仲間と一緒に勉強することは、学習効果を高めるとされているからです。
この手法は「チームメイキング勉強法」と言われています。
私は、職場で同じように挑戦する同僚がいなかったため、SNSでの書き込みを励みにしました。
日商簿記3級は多くの方が受験されるため、様々な方が学習日記や悩みなどを毎日書き込んでいます。
そこで、私も毎日学習日記を投稿していると数名ですがいいねをしてもらい、少なからず応援してくださる方がいると励みになりました。
勉強仲間がいることは学習効果を高めます。
直接知り合うことがない仲間でも、同じ目標に向かって頑張る同志がいることを知ると、大きな刺激になります。
日商簿記3級への挑戦はそんな仲間を見つけることも出来ますよ。
1人で勉強するよりも、友達と一緒に「チーム」を作り、励まし合いながら勉強することでモチベーションがアップします。
一緒に勉強する友達が居ない方は、SNSなどで「今日も頑張ろう」と言い合えるフォロワーを作るだけでも効果的です。
引用:チームメイキング勉強法:効率のいい勉強方法10選 | 学研オンエアム
効率の良い勉強方法は、チームメイキング勉強法を含めて色々ありますので、ご興味ある方は引用元も参考にしてくださいね。
日商簿記3級を取得して実感した3つのメリット+おまけ1つ

日商簿記3級取得の最大の動機は、資格取得そのものよりも、資格を取得したことによるメリットを享受すること、と考えている方も多いですよね。
日商簿記3級取得して得られるメリットは大きく3つです。
- キャリア形成やキャリアアップにプラス
- 経理や会計の仕事以外で役立つ
- 報道内容が分かる
さらに、昨今注目度が高まっている副業にも役立ちます。
経理実務経験も日商簿記の勉強経験もなかった会社員の私が、資格取得後に実感したメリットを具体例を交えてご紹介します。
キャリア形成やキャリアアップにプラス
就職や転職活動において、日商簿記3級を保有していることは加点項目になります。
その理由は大きく2つです。
- 会計に関する基本的な知識を有することを明示できるため
- 資格試験という難題に挑戦する姿勢や思考を証明できるため
私が転職活動中のとある面接の中で、日商簿記3級を保有していることをどのように評価されるのか、先方の人事に質問したことがあります。

新しいことを学び続けることが出来る人材を強く求めています。

私は日商簿記3級を保有していますが、このような資格を保有している私はどのように評価されますか?

経理業務でない方が、日商簿記3級という新しい領域に挑戦し結果を出せる方と評価します。
仮に自社に入社してもらった際には、新たなことを学んでもらう必要があります。
このような実績がある方ならば、自社により早く適用してもらえる人材、と考えますよ。

3級であってもですか?

3級であってもです。業務外の知識や資格を習得する大変さは人事もよく分かっていますからね。
評価内容は企業によって変わると思いますが、少なくともプラス評価の材料になるようです。
日商簿記3級は簿記資格の入門編でありながらも、企業の人事から見ると評価に値する資格です。
人材の流動性が高まりつつある日本の労働市場を考えると、日商簿記3級はあなたのキャリア形成やキャリアアップにきっと役に立ちますよ。
経理や会計の仕事以外で役立つ
あなたが、経理や財務の部門で働いていなくても、他の仕事で日商簿記3級の知識が活用できます。
なぜならば、仕事をしていれば、そこに何かしらのお金の動きが発生、もしくは、お金の流れの理解が必要となる場面が出てくるためです。
例えば、会社員である私の職種は営業です。
営業の中でも法人営業であるため、お客様の状況を理解する際には、お客様の財務諸表をまず確認します。
簿記資格取得前は、「売上が変わっているかも」「営業利益率が変わっている気がするな」となんとなくの範囲でしか確認出来ませんでした。
しかし、日商簿記3級では決算資料作成に必要な知識が求められるため、貸借対照表や損益計算書に記載されている単語の意味はある程度分かるようになるため、お客様の財務状況の大枠を以前より把握できるようになりました。
日商簿記の資格は経理や財務の方のみがメリットを得られる資格ではなく、他の職種の仕事でも、資格取得したメリットを実感できる資格です。
そして、幅広い仕事で日商簿記3級の知識を活用することが可能です!
報道内容が分かる
新聞やテレビニュースで報道される経済ニュースの内容が資格取得前に比べて理解しやすくなります。
ニュースで普段使われている単語には簿記で学ぶ言葉が一般用語として利用されているためです。
例えば、ある会社が「貸倒引当金」を追加計上した、というニュースがあった時の私の理解は変わりました

たしか利益圧迫することだよぁ、でも、何に影響するのだろう?

となると、貸方に貸倒引当金が増えて、貸倒引当金繰入が費用として計上されるぞ!
日商簿記3級で習得する知識を活用すると、今まで文字面だけの理解だったニュースをより深く、世界の動きを正しく理解できるようになります!
そして、世界の動きや企業活動を正しく理解する基礎を身につければ、将来資産運用をすることがあった場合にも正しい行動を選択できるようになります。
副業の助けになる
止まらない増税やインフレの加速により、自由に使えるお金が知らず知らずにうちに少なくなっています。
この状況を打破するためのひとつの方法として、副業に挑戦をしようと考える人も増えてきました。
実は、副業挑戦に関しても、日商簿記3級は非常に助けになるんです。
副業によって得た所得(収入ー費用)が20万円以上の場合には確定申告が必要であり、申告のためには副業で発生したお金の流れを、簿記で学ぶ内容で記録しておく必要があるためです。
副業によって得た取得は事業所得に該当します。
事業所得を確定申告する際、その方法として、白色申告と青色申告の2種類があります。
その内、青色申告では最大65万円の特別控除を受けることができるのをご存じでしょうか?
特別控除を受けると支払う税金も少なくなりますので、副業を始めたら青色申告したいですよね。
ただし、この青色申告をするための前提として、複式簿記、つまり、日商簿記3級で学ぶ簿記を活用してお金の流れを記録して報告することが必要になります。
要は、副業をする上で日商簿記3級の知識は非常に役立つ、ということです。
日商簿記3級はこれからの副業時代に不可欠な基礎知識となりますから、副業の準備のためにも取得しておきたいですね。
まとめ:日商簿記3級を取得して損無し!

この記事では、日商簿記3級に挑戦、取得することで得られるメリットを、簿記完全素人だった私の経験も交えてご紹介しました。
日商簿記3級は経理や財務部門で働く人にも、そうでない人にも非常に役立つ資格です!
今まさに資格取得を考えているあなた、日朝簿記3級を取得して損はありません。
ぜひ、挑戦してください、応援しています!!
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