個人事業主やフリーランスとして開業する予定の方や、副業で開業届の提出を検討している方は、開業届の手続きについて迷うことも多いのではないでしょうか?
近年では、税務署へ足を運ばなくても、スマホやパソコンから開業届を作成・提出できるオンラインサービスが充実しています。ただし、サービスによって無料で利用できる範囲や、スマホで完結できるか、開業後の確定申告までサポートしているかなどは異なります。
本記事では、開業届をオンラインで提出できるおすすめサービス5選を比較し、それぞれの特徴やメリットをわかりやすく紹介します。
サービスを選ぶ際のポイントや、開業届の提出方法、注意点についても解説するので、ぜひ参考にしてみて下さい。
開業届を提出できるオンラインサービスおすすめランキング5選の比較
| 開業届オンラインサービス | 料金 | スマホ完結 | 開業後の確定申告連携 | 青色申告承認申請の対応 | 特徴 |
|---|---|---|---|---|---|
| タックスナップ | 無料 | ◎ | ◎ | ⚪︎ | スマホ完結で開業届から確定申告まで対応 |
| freee開業届 | 無料 | ⚪︎ | △ | ⚪︎ | 初心者向けのガイドが充実 |
| マネーフォワード クラウド開業届 | 無料 | ⚪︎ | ◎ | ⚪︎ | 会計や請求書管理までまとめられる |
| 弥生のかんたん開業届 | 無料 | △ | △ | ⚪︎ | 老舗会計ソフトの安心感 |
| e-Tax | 無料 | × | × | ⚪︎ | 国税庁の公式システムで自分で手続きできる |
タックスナップはスマホ完結で開業届から確定申告まで進められる

| 利用料金 | 無料 |
|---|---|
| スマホ完結 | ◎ |
| 対応OS | iOS、Android |
| 開業後の確定申告連携 | ◎ |
| 青色申告承認申請書の作成 | ⚪︎ |
| 開業届の控えの保存方法 | PDF形式でダウンロード可能 |
| 登録方法 | ・LINEアカウント ・Googleアカウント ・Appleアカウント ・メールアドレス |
タックスナップは、個人事業主や副業で所得を得ている方向けの会計アプリです。2025年7月に開業届と青色申告承認申請書の作成・提出機能が追加されて、開業手続きから確定申告までをスマホ1台で完結できるようになりました。完全無料で利用できて、最短5分で手続きを完了できる手軽さが魅力です。
タックスナップでは、ガイドに沿って必要事項を入力するだけで、開業届が自動作成できます。マイナンバーカードがあればアプリ内でそのまま提出できるほか、PDFをダウンロードしてe-Taxや郵送、税務署窓口で提出することも可能です。
また、日々の経費入力や帳簿作成、確定申告書の作成・提出にも対応しており、AIによる自動仕訳機能や税理士監修の税務調査リスクチェック機能も利用できます。会計知識に自信がない方でも使いやすいため、開業から確定申告まで同じアプリで管理したい方におすすめのサービスです。
5,000円分のAmazonギフト券がもらえる
無料 & スマホ完結で自動作成
freee開業届は無料で開業届をかんたんに作成できる

| 利用料金 | 無料 |
|---|---|
| スマホ完結 | ⚪︎ |
| 対応OS | iOS、Android |
| 青色申告承認申請書の作成 | ⚪︎ |
| 開業後の確定申告連携 | △ |
| 開業届の控えの保存方法 | PDF形式でダウンロード可能 |
| 登録方法 | ・Googleアカウント ・Microsoftアカウント ・メールアドレス |
freee開業届は、質問に答えながら入力するだけで開業届や青色申告承認申請書などの開業書類を無料で作成できるサービスです。入力画面ではガイドに沿って必要事項を入力できるため、専門知識がない方や初めて開業する方でも迷わず手続きを進められます。
作成した書類はオンラインで提出できるほか、PDF形式で保存・印刷して提出することも可能です。開業後はfreee会計へスムーズに移行でき、帳簿付けや確定申告まで一つのサービスで管理できます。
なお、freee会計では税理士探しのサポートや開業・経営に役立つセミナー・イベントなども提供しており、開業後のサポート体制が充実しています。開業手続きだけでなく、開業後の経理の管理について継続的なサポートを受けたい方におすすめのサービスです。
マネーフォワード クラウド開業届は会計・請求書管理までまとめられる

| 利用料金 | 無料 |
|---|---|
| スマホ完結 | ⚪︎ |
| 対応OS | iOS、Android |
| 開業後の確定申告連携 | ◎ |
| 青色申告承認申請書の作成 | ⚪︎ |
| 開業届の控えの保存方法 | PDF形式でダウンロード可能 |
| 登録方法 | ・Googleアカウント ・Appleアカウント ・メールアドレス |
マネーフォワードクラウド開業届は、家計簿アプリ「マネーフォワード ME」で知られるマネーフォワードが提供する開業支援サービスです。ガイドに沿って必要事項を入力するだけで、開業届や青色申告承認申請書を無料で作成できます。
なお、電子申告を利用する場合は、マイナンバーカードに加えて、マネーフォワードクラウド確定申告アプリのインストールが必要です。
開業後はマネーフォワードクラウドの各サービスと連携し、会計や請求書作成、経費管理などのバックオフィス業務をまとめて管理できる点も嬉しいポイント。普段からマネーフォワードのサービスを利用している方や、開業後の経理業務まで一つのサービスで効率化したい方におすすめです。
弥生のかんたん開業届は手書きよりかんたんに無料で書類作成できる

| 利用料金 | 無料 |
|---|---|
| スマホ完結 | △ |
| 対応OS | iOS、Android |
| 開業後の確定申告連携 | △ |
| 青色申告承認申請書の作成 | ⚪︎ |
| 開業届の控えの保存方法 | PDFでダウンロード可能 |
| 登録方法 | メールアドレス |
弥生のかんたん開業届は、会計ソフトで長年の実績を持つ「弥生株式会社」が提供する開業支援サービスです。画面の案内に沿って必要事項を入力するだけで、開業届や青色申告承認申請書などの書類を無料で作成できます。
なお、弥生のかんたん開業届は、白色申告を予定している方や、すでに開業している方でも利用できます。
メールアドレスでの登録ができて、作成した書類はPDF形式でダウンロードが可能です。
また、開業後は「やよいの青色申告オンライン」と連携できるため、日々の帳簿付けや確定申告まで同じシリーズで利用できる点も魅力です。信頼性の高いサービスを選びたい方や、開業後も弥生シリーズで会計管理を続けたい方におすすめです。
e-Taxは公式システムで自分で提出できる

| 利用料金 | 無料 |
|---|---|
| スマホ完結 | × |
| 対応OS | iOS、Android |
| 開業後の確定申告連携 | × |
| 青色申告承認申請書の作成 | ⚪︎ |
| 開業届の控えの保存方法 | 受信通知や受付結果を電子データで保存可能 |
| 登録方法 | 利用者識別番号の取得(e-Tax利用開始手続き) |
e-Taxは、国税庁が提供する公式の電子申告・納税システムです。開業届や青色申告承認申請書をオンラインで提出できるため、税務署へ足を運ぶことなく手続きを完了できます。
一方で、民間サービスのように質問へ回答するだけで書類を自動作成する機能や、入力ガイドはありません。そのため、必要事項を自分で確認しながら手続きを進める必要があります。
また、e-Taxを初めて利用する場合は、利用者識別番号の取得やマイナンバーカードなどの事前準備も必要です。
提出後は、受付印のある紙の控えは発行されませんが、受信通知や受付結果を電子データとして保存できます。費用をかけずに国税庁の公式システムを利用したい方や、自分で開業届を作成・提出したい方におすすめです。
開業届オンラインサービスの比較ポイント
開業届オンラインサービスを利用する際は、以下の5つのポイントを比較して選ぶのがおすすめです。
サービスによって、無料で利用できる範囲やオンライン提出への対応状況、開業後に利用できる機能は異なります。自分の利用目的や、開業後も継続して利用するかどうかを踏まえてサービスを選ぶことが大切です。
ここからは、それぞれの比較ポイントについて詳しく解説します。
無料で使える範囲はどこまでか
開業届オンラインサービスを選ぶ際は、どこまで無料で利用できるのかを確認しましょう。
多くの開業届オンラインサービスでは、開業届や青色申告承認申請書を無料で作成できます。一方で、電子提出や確定申告機能、税理士への相談サービスなど一部の便利機能は別途料金が発生するケースもあります。
また、無料で利用できる期間や機能に条件が設定されているサービスもあるため、利用条件もあわせて確認しておくと安心です。開業時にできるだけ費用を抑えるためにも、無料で利用できる範囲を事前に確認しておくのがおすすめです。
個人事業主がスマホだけで作成・提出までできるか
パソコンを持っていない方や、外出先で手続きを済ませたい方は、スマホだけで開業届の作成から提出まで完結できるかを確認しましょう。サービスによってはスマホで書類を作成できても、提出時にはパソコンやe-Taxの利用が必要になる場合があります。
一方で、マイナンバーカードを読み取ることで、スマホで電子提出まで完了できるサービスも多いです。スマホだけで手軽に開業届を提出できれば、税務署へ行く手間やパソコンを準備する手間を省けます。手間をかけずにオンラインで開業手続きを進めたい方は、スマホだけで書類作成から提出まで完結できるのかを、事前に確認しておきましょう。
青色申告承認申請書も一緒に作成できるか
開業届オンラインサービスを選ぶ際は、青色申告承認申請書も一緒に作成できるか確認しましょう。開業届を出す際は、青色申告を利用するための申請書も同時に提出しておくと、後から手続きをする手間を省けます。
また、青色申告を利用できれば、一定の要件を満たすことで青色申告特別控除などの税制上のメリットを受けられる場合があります。
多くの開業届オンラインサービスでは、開業届と青色申告承認申請書を同時に作成できますが、念のため対応している書類の種類は確認しておきましょう。
必要事項を一度入力するだけで複数の書類を準備できるため、別々に作成する手間がなく、入力漏れや記入ミスを防ぎやすい点もメリットです。開業準備を効率的に進めるためにも、開業届と青色申告承認申請書をまとめて作成できるサービスを選ぶのがおすすめです。
開業届の控え・受付結果を保存しやすいか
開業届オンラインサービスを選ぶ際は、開業届の控えや受付結果を保存しやすいかも確認しておきましょう。
開業届の控えは、事業用口座の開設や補助金・助成金の申請、各種契約などで提出を求められることがあります。そのため、PDF形式でダウンロードできるか、電子申請の受付結果を保存できるかを確認しておくと安心です。
また、サービスによっては、作成した書類をマイページやアプリ上で保存・再ダウンロードできるものもあります。万が一データを紛失した場合に備えて、再取得できるかどうかも確認しておくと安心です。
開業後の確定申告アプリ・会計ソフトと連携できるか
開業届を提出した後は、帳簿付けや確定申告などの経理業務が始まります。そのため、開業後も利用できる会計ソフトや確定申告アプリと連携できるかを確認しておくことも大切です。
同じサービスで会計管理や確定申告までできれば、開業時に入力した情報を引き継げるため、再入力の手間を減らせます。また、請求書の作成や経費管理、給与計算などのバックオフィス業務をまとめて管理できるサービスもあります。
開業時だけでなく、日々の記帳や確定申告まで同じサービスで管理できれば、複数のツールを使い分ける手間も削減可能です。事業の成長に合わせて必要な機能を追加できるサービスもあるため、長く利用することを見据えて選ぶのもおすすめです。
個人事業主が開業届をオンライン提出する前に知っておきたい基本
個人事業主が開業届をオンラインで提出する前に、知っておきたい基本的なポイントを4つご紹介します。
提出方法や提出期限、青色申告承認申請書との関係などを事前に理解しておくことで、開業手続きをスムーズに進められます。
それぞれのポイントを、詳しく見ていきましょう。
開業届とは個人事業を始めたことを税務署に届け出る書類
開業届とは、個人事業を開始したことを税務署へ届け出るための書類のことです。個人で事業を始めたり、フリーランスとして仕事を始めたりした際に提出する書類で、事業開始日や事業内容、屋号などを記載します。
提出が義務付けられている書類ですが、提出しなかったことに対する罰則はありません。ただし、青色申告を利用したい場合や、事業用口座の開設、補助金・助成金の申請などで開業届の控えが必要になることもあるため、開業時に提出しておくのがおすすめです。
開業届の提出方法や様式、記載方法などの詳細は、国税庁の公式サイトでも確認できるので、事前にチェックしておくと安心です。
開業届の提出方法はe-Tax・郵送・税務署窓口の3種類
開業届の提出方法には「e-Tax・郵送・税務署窓口」の3種類の方法があります。ここで、それぞれのメリットやデメリットを比較してみましょう。
| 提出方法 | メリット | デメリット | おすすめの人 |
|---|---|---|---|
| e-Tax | ・24時間いつでもスマホやパソコンから提出できる ・税務署へ行く手間が省けて、自宅で手続きできる | ・マイナンバーカードや利用者識別番号などの事前準備が必要 ・設定に時間がかかる場合もある | ・自宅で手続きを済ませたい人 ・オンラインで提出したい人 |
| 郵送 | ・税務署へ行かずに提出できる ・自分のタイミングで手続きできる | ・郵送に日数がかかる ・郵送料がかかる ・書類のコピーや返信用封筒の用意が必要な場合がある | ・紙で手続きしたい人 ・オンラインは不安で近くに税務署がない人 |
| 税務署窓口 | ・不明点を職員に確認しながら提出できる ・その場で提出手続きを完了できる | ・税務署の開庁時間内に行く必要がある ・混雑時は待ち時間が発生する場合がある | ・対面で相談しながら提出したい人 ・オンラインや郵送作業に不安がある人 |
近年は、スマホやパソコンから提出できるe-Taxを利用する方が増えています。一方で、書類を直接提出したい場合は郵送や税務署窓口を選ぶことも可能です。自分が希望する提出方法に適しているかどうかも、事前に把握しておきましょう。
開業届の提出期限はいつ?1ヶ月以内というのは本当?
開業届は、原則として事業を開始した日から1ヶ月以内に税務署へ提出する必要があります。ただし、提出期限を過ぎた場合でも、開業届を提出しなかったこと自体に対する罰則はありません。
そのため「1ヶ月を過ぎてしまったから提出できない」ということはなく、後から提出することも可能です。
一方で、開業届の提出が遅れると、事業用口座の開設や補助金・助成金の申請などで必要になる開業届の控えをすぐに用意できない場合があります。また、青色申告を希望する場合は、青色申告承認申請書の提出期限もあるため注意が必要です。
開業後の手続きをスムーズに進めるためにも、事業開始を決めたら、できるだけ早めに準備しておくことをおすすめします。
開業届と青色申告承認申請書は同時提出がおすすめ
開業届を提出する際は、青色申告承認申請書も同時に提出するのがおすすめです。青色申告承認申請書は、青色申告制度を利用するために税務署へ提出する書類です。
青色申告を選択すると、要件を満たした場合に最大65万円の青色申告特別控除を受けられるほか、赤字を翌年以降へ繰り越せるなどの節税メリットがあります。
一方で、青色申告承認申請書には提出期限があり、期限を過ぎるとその年は青色申告を利用できない場合があります。提出忘れを防ぐためにも、開業届と同時に提出しておくと安心です。そのため、開業届と青色申告承認申請書を同時に作成できるサービスを選ぶのがおすすめです。
開業届をオンライン提出するデメリットや注意点
開業届はオンラインで提出できますが、事前に知っておきたいデメリットや注意点もあります。ここでは、オンライン提出を利用する前に確認しておきたいポイントを3つご紹介します。
デメリットや注意点を把握したうえで、オンライン開業届サービスの利用を検討しましょう。
e-Tax上でのやり方を理解するのが難しく、できない人もいる
e-Taxは自宅から24時間いつでも手続きができる便利なサービスですが、初めて利用する方にとっては、やや操作が難しい場合もあります。
前提として、e-Taxを利用するには、マイナンバーカードや利用者識別番号の取得などの事前準備が必要です。また、e-Taxの画面や操作方法に慣れていないと、入力方法や提出手順で迷ってしまうかもしれません。
一方で、開業届オンラインサービスの中には、入力ガイドや質問形式で必要事項を入力できるものもあります。e-Taxの操作に不安がある方は、入力ガイドなどのサポート機能が充実した開業届オンラインサービスを利用すると、手続きにかかる手間を減らしやすいでしょう。
紙の受付印つき控えは発行されない
e-Taxで開業届を提出した場合、税務署の受付印が押された紙の控えは発行されません。国税庁では、2025年1月から申告書や届出書などの控えへの収受日付印の押なつを行わない対応に変更しています。
e-Taxで提出した場合は、送信後に発行される受信通知や受付結果が、提出した事実や提出日時を確認するための証明となります。そのため、提出後は受信通知や受付結果をダウンロードして、必要なときに確認できるよう保存しておきましょう。
開業届の提出を証明する書類は、金融機関での事業用口座の開設や補助金・助成金の申請、各種契約などで求められる場合があります。
紙の受付印つき控えが発行されないことに不安を感じる方もいるかもしれませんが、電子データで保管しておけば必要な場面でも対応できます。必要になったときに慌てないよう、提出後は受信通知や受付結果を忘れずに保存しておくことが大切です。
スマホ・ブラウザ・OSによっては手続きできない場合がある
e-Taxはスマートフォンやパソコンから利用できますが、すべての端末やブラウザで利用できるわけではありません。利用しているOSやブラウザのバージョンによっては正常に動作しない場合や、一部の機能が利用できない場合があります。
また、スマホから手続きを行う場合は、マイナンバーカードの読み取りに対応した端末が必要になるケースもあります。
事前にe-Taxの推奨環境や対応端末を確認しておくことで、提出時のトラブルを防ぎやすくなるでしょう。オンラインでスムーズに開業届を提出するためにも、自分が利用するスマートフォンやパソコンの環境で手続きできるか、あらかじめ確認しておきましょう。

