日商簿記2級の工業簿記は難しい?特徴や効率的な勉強法を解説

日商簿記2級の工業簿記は相当難しそう

工業簿記を効率的に習得する方法はないのかな?

日商簿記2級の工業簿記のテキスト内容を見たら、難しそうと感じてしまいますよね。

工業簿記の存在のために、2級への挑戦を尻込みしてしまい、キャリアアップのチャンスを逃してしまうのは非常にもったいないです。

結論から言うと、日商簿記2級の工業簿記は、その特徴を踏まえた勉強法を実践すれば、貴重な得点源の科目にできます。

なぜならば、日商簿記2級の工業簿記で出題される問題は、パターン化された基本内容が多いからです。

IT企業で10年以上営業職しか経験のない私でも、日商簿記2級に1発で合格できました。

その経験もふまえ、日商簿記2級の工業簿記が難しく感じられる理由や特徴、効率的な勉強法を順番にお伝えします。

この記事を読み終わる頃には、工業簿記への不安が解消され、日商簿記2級合格を目指して前向きに勉強に取り組めるようになります。

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工業簿記を難しいと感じる3つの理由

工業簿記を難しいと感じる3つの理由

工業簿記を難しく感じてしまうのは、はじめて学ぶ内容で、モノづくりの流れを想像もできず、暗記だけでは太刀打ちできないからです。

日々の生活で工業簿記を意識して生活する人は非常に稀であるため、多くの人が難しいと感じるのは自然です。

しかし、工業簿記の勉強をはじめてしまえば、徐々にその感覚は薄れていきます。

工業簿記を難しく感じる理由を整理すると、あなたの能力の低さが原因でないことが明らかになります。

難しく感じる理由を客観的に整理して、苦手意識を取り払いましょう。

勉強したことがない

工業簿記は日商簿記2級から登場する範囲のため、初見の人にとって難しく感じるのは無理もありません。

日商簿記2級に挑戦する人の多くが日商簿記3級の合格者であると考えられ、その大多数が工業簿記の勉強初心者です。

また、工業簿記は商業簿記とは似て非なる内容です。

そのため、日商簿記2級の挑戦者にとって、はじめて勉強する工業簿記をすぐに理解できなくても決しておかしくありません。

経験したことがない

工場におけるモノづくりの流れを知らない人には、工業簿記の内容が理解しづらいことは否めません。

そもそも工業簿記は、工場での製品の製造や加工にまつわるお金の流れを示します

そのため、工場でのモノづくりに関わった経験のある人であれば、どんな費用がどのように発生して、製品になるまでの経緯も想像しやすいです。

しかし、日商簿記の挑戦する全ての人がモノづくりに関わっている訳ではありません

工業簿記はモノづくりに関する経験がない人からするとお金の流れを想像しづらく、この特徴が難しく感じさせる要因の1つです。

丸暗記では対応できない

工業簿記は、単純に勘定科目を暗記するだけでは、解答にたどりつけません。

工業簿記では勘定科目に加えて、前工程・後工程とのお金の流れにおけるつながりの理解が求められるためです。

例えば、工業簿記はモノ作りの過程で発生する、材料費・労務費・経費と複数の費用項目が交わります。

また、工業簿記の学習ポイントの1つである原価計算では、同じ名称の勘定科目が利用されるものの、様々な異なる考え方で原価計算します

単純に、勘定科目を覚えるだけでなく、お金の流れや組み合わせ、複数の計算方法の理解が求められるのが工業簿記の特徴です。

一歩踏み込んだ理解が求められる特徴こそ、工業簿記を難しく感じさせる原因の1つです。

工業簿記の 3つの特徴 

工業簿記の 3つの特徴 

工業簿記の試験問題は基本的な内容でパターン化されているものの、資料から適切な計算方法を選択する力が求められるのが特徴です。

なぜならば、工業簿記はモノづくりによるお金の流れを読み解く科目だからです。

工業簿記の特徴を把握できれば、自ずと対策方法も明らかになります。

工業簿記の特徴を理解して、効率的な学習につなげましょう。

出題内容が基本的な内容

日商簿記2級で出題される工業簿記の問題は、基本的な問題が出題される傾向があります。

例えば、参考書や問題集で掲載されている問題に類似した問題がそのまま出題されるケースも多いです。

実際、私が日商簿記2級を受験した際に出題された問題は、試験予想問題で解いていた形式と同様でした。

工業簿記は日商簿記2級から加わる範囲のため、日商簿記3級の商業簿記のように基本的な内容が出題されやすい科目です。

問題内容が型どおり

日商簿記2級の試験で出題される工業簿記の問題はパターン化されています。

その理由は、日商簿記2級の工業簿記で問われる範囲がある程度絞られているためです。

工業簿記の問題で頻出の領域は、大まかには各種原価計算、製造間接費計算、損益分岐計算の3領域。

また、原価計算は、個別・総合・標準・直接と複数の計算方式に分かれますが、いずれも出題される際の問題パターンは型どおりです。

日商簿記2級の工業簿記に関する問題演習をこなしていくと、出題内容が一定なことに気づくほど似た形式の問題が頻出されます。

資料から計算方法の選択が求められる

日商簿記2級の工業簿記では、問題に記載された資料から、解法を読み解く必要があります

日商簿記2級の挑戦者がこれまで勉強してきた3級の問題は、そのほとんどが実質的には仕訳問題です。

そのため、仕訳のパターンを記憶できていると、自ずと問題が解けるようになっていました。

しかし、工業簿記では、資料を読んで解答を導き出す段取りを整理する処理が求められます。

工業簿記の問題は、適切な計算方法を検討して解答の導出が必要であり、商業簿記とは異なる頭の使い方が必要です

効率的な工業簿記の勉強法 3つのポイント 

効率的な工業簿記の勉強法 3つのポイント 

日商簿記2級の工業簿記はポイントを押さえて勉強すれば、効率的に理解を深められます。

効率的に学習を進める上で重要なポイントは、お金の流れの全体を、図表で整理しながら、反復して問題演習に取り組むことです。

工業簿記の特徴を踏まえた勉強法を取り入れて、手際よく習得しましょう。

全体の流れを把握する

工業簿記の勉強を効率的に進めるために重要なのは、勉強内容がモノづくりのどの局面の話であるか捉える俯瞰的な視点です。

工業簿記は、仕入れた材料を製品に加工・製造するまでのモノづくりにおけるお金の流れを表しているためです。

日商簿記3級で学ぶ仕訳は、原則1つの問題あたり1つの取引ですが、工業簿記は最終的に製品になるまでの複数の過程を示します。

そのため、学習内容がモノづくりにおけるどの局面の話題であるかを理解できると、学習単元の狙いや目的が頭の中で明確になります。

工業簿記におけるモノづくりの流れの全体を把握できると、勉強内容の繋がりが分かり、理解がしやすくなるのが特徴です。

図表で整理する

工業簿記では、図表の活用で学習の効率性を高められます。

テキストの文字だけを見ていても、問われている内容、検討すべき対象を想像しづらいためです。

学術的に、文字だけ文章を読むケースと比較して、図表を利用すると理解度が高まることが示されています。

参考:教育心理学研究「説明文理解 における要点 を表わす図表の役割」

例えば、勘定連絡図、ボックス図、シュラッター図が工業簿記で登場する代表的な図表です。

この図表を自分で書いてみると、書けない箇所が出てきて、何を理解できていないかが明確になります。

つまり、図表を使うことは、学習内容の理解を効率化するに加え、自分の理解度を把握して適切な対策を打ちやすくします。

工業簿記の問題で複数の勘定科目が登場すると、単純には解答に辿りつけません。

しかし、図表を利用して問題を視覚的に整理すると、解答すべき内容と計算方法を瞬時に明確にできます。

図表による整理作業は、学習内容の効率的な理解を実現するだけでなく、試験の際にも効率的な解答をするためにも不可欠なアプローチです。

短期間で何度も問題を解く

工業簿記の理解度を高めるためには、学習頻度を高めて問題を解き続ける、アウトプットの繰り返しがポイントです。

問題を解くことは、テキストを読むといったインプット作業よりも3倍の記憶効果があり、反復で長期記憶として定着するからです。

参考:The Critical Importance of Retrieval for LearningCurve of Forgetting

私も日商簿記2級で工業簿記を勉強し始めたころは、インプットに時間を割いていたためか理解が進まず、非常に苦労しました。

しかし、問題を解くようになると復習する範囲も徐々に少なくなり、解法の定着も進んで勉強の進捗度が格段に向上しました。

また、日商簿記3級の試験よりも時間が延びる一方で、問題量も増えるため、人によっては3級以上に解答速度を上げなければなりません。

日商簿記2級試験は、5つの大問を90分で解くことが求められます。

試験対策の観点からも、問題を解くスピードを上げるためには、思考時間を短縮して解答できるようアウトプットの反復が効果的です。

貴重な時間を使って工業簿記の勉強したことが無駄にならぬよう、短期間でアウトプットを反復して、効率的な学習にしましょう。

まとめ:日商簿記2級の工業簿記は攻略できる

まとめ:日商簿記2級の工業簿記は攻略できる

この記事では、日商簿記2級における工業簿記の特徴や効率的な学習法について解説しました。

  • 日商簿記2級の工業簿記を難しく感じる理由は、関連する経験がなく想像が困難で、丸暗記で対応できないため
  • 日商簿記2級の工業簿記は、出題される問題が基本的でパターン化されているが、資料の読解が不可欠
  • 効率的な工業簿記の勉強法は、全体の流れを捉え、図表を活用しながら、問題回答の反復

日商簿記2級から登場する工業簿記は、勉強法を工夫すれば短期間で理解でき、検定試験での得点源にもなります。

日商簿記2級の工業簿記で出題される問題は、参考書や問題集に掲載されている問題内容と大きく変わらないためです。

日商簿記2級検定では、工業簿記は100点のうちの40点を占めています。

合格ラインが70点であるため、工業簿記は無視できず、逆に40点満点近くを取れれば合格に大きく前進します。

私は工場での仕事経験も、工業簿記の勉強経験もありませんでしたが、ご紹介した勉強法で、試験では工業簿記部分は満点を獲得できました。

最初は難しく感じても、工業簿記の特徴に合わせた勉強法で効率的に習得して、日商簿記2級検定の合格を実現しましょう。

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