日商簿記2級は意味ない?そう言われる理由と合格のメリットを解説

日商簿記2級は意味ない?そう言われる理由と合格のメリットを解説

簿記2級に合格して意味あるの?

日商簿記2級合格して何かいいことがあるの?

貴重な時間やお金を投じて、わざわざ無意味な資格検定に挑戦したくありませんよね。

ましてや、日商簿記2級に合格しても、得られるものが合格した事実だけならば、勉強のための時間やお金が無駄と言ってもおかしくありません。

結論から言うと、日商簿記2級に合格後に分かる虚無感よりも、合格後したことで得られるメリットがはるかに大きいです。

なぜなら、日商簿記2級の勉強で得られる簿記の知識レベルは、漠然と仕事や生活をしても得られない専門性と応用力があるためです。

営業職一筋の私も日商簿記2級に合格して、研修や業務で習得が難しい経営にまつわる情報を読み解けるようになり、仕事に幅が出て重宝しています。

ここでは、日商簿記2級が意味ないとされる理由と共に、合格したことで得られるメリットをお伝えします。

この記事を読み終わるころには、日商簿記2級合格によるメリットを味わうために、早速勉強に取り掛かろうと前向きになれるでしょう。

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日商簿記2級が意味ないと思われる5つの理由

日商簿記2級が意味ないと思われる5つの理由

日商簿記2級を意味ないとする見方は、部分的には正解ですが、日商簿記2級の全てを評価しているとは言えません。

というのも、意味ないと考える人は、自身の経験や見聞きした内容に基づいた断片的な情報によって判断していると考えられるためです。

ここからは日商簿記2級が意味ないと思われる典型的な5つの理由を取り上げ、意味ないと判断している根拠を整理します。

意味ないとする評価自体はあくまで一面的な評価でしかなく、多角的に評価した結果でないことを正しく理解しましょう。

合格者数が多くてレアでない

日商簿記2級の合格者は、関連する上位資格や国家資格と比較すると多いため、日商簿記2級合格が市場価値にならないと考える人がいます。

確かに、2022年度の関連資格の合格者を比較すると、日商簿記2級の合格差数は他よりも1桁多いです。

そのため、合格者数の少なさが付加価値だとすると、日商簿記2級の付加価値は関連上位資格よりも低いとする考えは否定できません。

一方で、2023年7月時点の就業者人口は約6700万人おり、年間日商簿記2級合格者の比率は約0.07%、つまり1万人に7名程度しかいないことも事実です。

参考:総務省「労働力調査(基本集計) 2023年(令和5年)7月分結果」

資格名称2022年度合格者数
公認会計士1,456人
日商簿記1級1,929人
税理士5,626人
日商簿記2級48,840人
参考:金融庁「令和4年公認会計士試験の合格発表の概要について」
参考:国税庁「令和4年度(第72回)税理士試験結果」
参考:商工会議所の検定試験 簿記「受験者データ」

合格者数を上位資格と比較すれば、日商簿記2級の希少性が落ちるのは当然です。

しかし、1年に1万人に7人しか生まれない、かつ企業のカネの流れを記録する技術や知識を持つ人材と考えると、既に差別化された人材と見ることもできます。

独立・開業できない

日商簿記2級に合格をしても、その実績だけに基づいて、独立や開業はできません。

なぜなら、日商簿記検定は民間検定であり、独占業務のある資格や必置資格ではないためです。

国家資格だと特定の資格保有者だけが対応できる業務が規定されています。

また、法律に基づいて、ある国家資格保有者を必要な人数確保しないと業務ができない場合もあります。

しかし、日商簿記検定はいずれにも合致しない資格検定です。

それゆえ、合格が直接仕事に繋がりにくい点に焦点を当てれば、意味ないと感じる人がいてもおかしくありません。

仕事でそこまで求められない

会社に勤務している人が日商簿記2級に合格しても、日常業務で日商簿記2級で学んだ内容を直接的に求められる人は限られています。

簿記の知識が不可欠な業務は、経理や財務の仕事や、それらに関連するビジネス業界に絞られるためです。

例えば、メーカーで営業部門に所属する人ならば、会計知識がなくても営業活動できます。

あくまで会計知識はあったらいいなの範囲であり、日商簿記2級の合格を営業部員として活動する前提としているケースは非常に稀です。

私も新卒以来営業職ですが、経営情報を読み解く技術はオプションの位置づけで、簿記の勉強をするまでは知らなくても問題ない領域と感じていました。

日常業務で必須とされていないため、日商簿記2級に取り組んだり合格したりしても業務が変わる訳ではない点が、意味ないとされる原因の1つです。

仕事以外に役立つ場面がない

財務や経理といった会計に関連する仕事に携わっていなければ、そもそも役立つ資格検定ではないと考える人もいます。

会計簿記は、企業におけるお金の流れを記録する知識や技術と理解されていることが多いためです。

確かに企業活動において、簿記の知識を求められたり、発揮しやすい仕事は少数派です。

そのため、企業での仕事に限定をすると、日商簿記2級で得た知識を存分に活かせる場面は多くありません。

企業勤務だけを考えれば、日商簿記2級の知識が役立つケースは少ないと言わざるをえません。

しかし、今後副業を始めた際や、転職先を検討する際に、簿記の知識が役立つ場面がやってくることも頭の片隅に入れておきましょう。

デジタル化が進んだら必要ない

システムが発達し、今まで以上にデジタル化が進むと、簿記の専門知識が役立たない時代になると考える人もいます。

簿記の知識が求められる経理や財務の業務のシステム化が加速すれば、いずれ人手が必要な業務がなくなると想像できるためです。

背景には、AIに代替されてしまう恐れのある職業に経理事務員が含まれた報告が広く伝わっていることがあげられます。

確かに、情報がデジタル化され、システムにより処理されやすくなると、伝票を見てシステムに入力する仕事はまさにAIに代替される業務です。

参考:野村総合研究所「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能に」

しかし、画像情報の読み取り間違いや、元々の入力情報に異常があると、システムは誤りを検知できずそのまま処理を進めてしまう恐れがあります。

そのため、簿記知識を有する人間によるチェックは不可欠であり、簿記知識が全く不要になる世界はまだ遠い未来の話です。

日商簿記2級合格のメリット5つ

日商簿記2級合格のメリット5つ

日商簿記2級に合格するメリットは、簿記知識のレベルアップだけでなく、幅広い領域で実感できます。

なぜなら、2級合格に必要な知識レベルになると、財務諸表を作る技術だけでなく、財務諸表から経営状況を読み解けるようになるためです。

具体的には、経理以外の業務への活用だけでなく、今後の人生設計に関連する様々な活動にメリットが波及します。

日商簿記2級の合格がもたらすメリットを理解して、2級に挑戦・合格する価値をブラッシュアップしましょう。

経理以外の仕事でも役立つ

日商簿記2級で得られる簿記の知識があれば、職場で発生する様々な仕事の意味や意義を理解して進められるようになります。

日商簿記2級に合格するレベルになると、企業の財務状況が把握でき、仕事内容がどの財務指標に影響するか推定できるようになるためです。

日商簿記2級に求められる知識レベルは、経営管理に直結する内容です。

財務諸表の数字から経営内容を把握できるなど、企業活動や会計実務を踏まえ適切な処理や分析を行うために求められるレベル。

引用:商工会議所の検定試験 日商簿記「簿記2級のレベル」

例えば、法人営業であれば決算資料から顧客の状況が推定でき、商談では話題にならない潜在的な課題に対する提案ができるようになります。

カネの流れが分かると、企業が強化したい財務指標につながる仕事が想像しやすくなります。

そのため、日商簿記2級で学ぶ知識を活かせる仕事は経理に留まりません。

簿記2級の取得は会社で評価される?資格を取る価値について解説

就活や転職で役立つ

資格・検定の中で日商簿記は仕事に役立つ資格として長年認められています。

仕事に役立つ資格・検定ランキングで常に上位に入ってきているのが何よりも証拠です。

直近の3年間(2020年〜2022年)の資格・検定ランキングでは全てベスト3です。

また、同一調査が始まった7年前から常に3位以内であるため、一過性の人気が出た資格・検定でないことが分かります。

調査年順位
2020年3位
2021年1位
2022年1位
参考:2019年版!就職に役立つ資格・検定ランキングTOP302021年版!就職に役立つ資格・検定ランキングTOP302022年版! 就職に役立つ資格・検定ランキングTOP30

実際、私も転職活動の際、履歴書に日商簿記2級合格を記載していると、複数の企業から勉強の動機などを質問されました。

話をしていくと、企業としては職種を問わず、企業の数字を理解できるスキルは評価の加点対象であることが分かりました。

日商簿記の認知度から合格者は簿記を理解した人材と判断され、2級合格者は経営管理の数字に強い人として評価してもらえます。

加えて、就職・転職希望先企業の状況を自身で分析できるため、納得した企業選びができる点もポイントです。

副業や起業で役立つ

副業や起業を志しているならば、ビジネス状況を自身で把握し、財務の観点から打つべき施策の検討ができる日商簿記2級の知識は重宝できます。

ビジネスでカネの流れを記録する複式簿記の幹となる知識が日商簿記2級では求められるためです。

例えば、本格的な副業や個人事業主として活動した場合には、確定申告にて複式簿記を用いて記録した情報を事業所得として報告しなければなりません。

また、事業所得の財務情報を客観的にビジネス状況を分析しながら、根拠ある取り組むべき方策を検討し続ける必要があります。

日商簿記2級に合格する知識レベルがあれば、確定申告に求められる情報の記録はたやすく、論理性あるビジネス活動を展開できるようになります。

資産運用で役立つ

個別企業の株式を購入して資産運用を検討しているならば、財務諸表から企業の選別ができるようになります。

日商簿記2級までの知識レベルがあれば、財務諸表に記載されている内容や経年変化の理由をおおよそ解読できるためです。

新聞やニュースで頻繁に取り上げられる企業が、必ずしもあなたの望む運用成績をあげられるとは限りません。

むしろ、知名度はさほど高くないけれども財務諸表が優良な企業はいくらでもあります。

日商簿記2級に合格する知識があれば、財務諸表の情報から経営状況を把握して、自ら隠れた優良企業の発掘が可能です。

国が国民自ら金融資産の構築を促している流れを踏まえれば、日商簿記2級の知識は今まで以上に重宝できることは容易に想像できます。

上位資格の足がかりとして役立つ

日商簿記2級で学ぶ内容は、税理士や公認会計士を目指す上で不可欠な知識の土台です。

下位資格の範囲の理解なしでは、上位の簿記関連資格や検定の合格は不可能だからです。

例えば、日商簿記1級は2級よりも試験範囲が広く、問われる内容は細かく、複雑になります。

実際、2級合格後に1級の勉強を進めた私の経験では、2級合格していても理解できないケースが多く、2級なしには1級合格はあり得ないと断言できます。

将来的に税理士や公認会計士を目指す人は、日商簿記2級をしっかり学び合格して、夢の実現のステップにしましょう。

まとめ:日商簿記2級合格が無意味と感じることはない

まとめ:日商簿記2級合格が無意味と感じることはない

ここでは、日商簿記2級が意味ないと思われる理由と合格のメリットをご紹介しました。

  • 日商簿記2級が意味ないとの評価は部分的な評価に過ぎず、広い視野に立てば決して無意味でない
  • 日商簿記2級に合格できる知識レベルを得られると、仕事だけでなく、様々な領域で自分の可能性を広げられる

日商簿記2級は挑戦するデメリットよりも合格して得られるメリットの方がインパクトがあります。

日商簿記2級に合格する知識レベルになると、それ以前よりも確実に視野が広がり、あなたの可能性を広げられるからです。

確かに日商簿記2級の合格で何かが保証されるものではありませんが、国家資格に合格をしても収入や仕事が保証されない点は変わりません。

合格するまでに得た活動の経験や知識をいかに活用するかで、合格そのものの価値が変わります。

日商簿記2級に挑戦できるチャンスがあるならば、ぜひ合格を目指し、あなたの未来の可能性を自らの力で大きくしましょう。

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